代表チームに名を連ねるということは、ごく一握りの選手に与えられた特権である。各選手は所属クラブでの活躍が評価されて代表に招集されるが、なかにはクラブで素晴らしい成績を収めているにも関わらず、不思議と縁がない選手も存在する。今回は、所属チームで活躍しながらサッカー日本代表にほとんど(もしくは全く)呼ばれなかった選手を10人ピックアップする。※データは『Transfermarkt』を参照。キャップ数はA代表のみ。[5/5ページ]
FW:渡邉千真(わたなべ・かずま)
生年月日:1986年8月10日
主な所属クラブ:横浜F・マリノス、FC東京、ヴィッセル神戸
代表キャップ:1試合0得点1アシスト
横浜F・マリノスで新人ながら背番号「9」を与えられ、FC東京やヴィッセル神戸などでも常に計算の立つストライカーとして活躍した渡邉千真でさえも、サッカー日本代表にはほとんど縁がなかった。
2009シーズンに加入した渡邉に対し、マリノスはクラブ史上初となる新人への背番号「9」供与という歴史的な決断を下す。
開幕戦となった2009年3月7日のサンフレッチェ広島戦に先発した渡邉は、3分に初得点。早稲田大学を卒業して間もない22歳のルーキーは鮮烈なJリーグデビューを果たしたのだった。
飛ぶ鳥を落とす勢いの渡邉がA代表に招集されるのは必然の流れだった。
2010年1月、AFCアジアカップ2011予選に臨む岡田ジャパンに合流すると、同月6日のイエメン代表戦で先発出場。平山相太の得点をアシストして好アピールをしたかに思えたが、結果的にはこの試合が最後の代表戦出場になってしまった。
A代表での挑戦は1試合で終了してしまったが、渡邉はその後もマリノスやFC東京、神戸といった名だたるクラブで活躍。
最終的には、J1から数えると7部リーグに相当する東京都社会人リーグ1部のSHIBUYA CITY FCでプレーし、関東サッカーリーグ昇格を置き土産に今年9月26日に現役を引退した。
現役生活の中で積み上げた数字は、公式戦通算550試合152得点36アシスト。圧倒的な成績を収めた万能型ストライカーは、A代表での実績だけでははかれない価値を残してピッチを去っていった。
【関連記事】
サッカー日本代表、10月シリーズのキックオフ時間や放送予定は?
サッカー日本代表、10月のベストメンバー&フォーメーション。とくに大事なブラジル戦。最新序列は?
サッカー日本代表と対戦するブラジル代表のメンバーが発表! ヴィニシウス・ジュニオールなどが来日へ
【了】
