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コラム 2か月前

売却決定で「歓喜」と「憤り」。サン・シーロはどう生まれ変わるのか。ミランとインテルに委ねられた未来図【コラム】

シリーズ:コラム text by 佐藤徳和 photo by Getty Images

新しいスタジアムはいつに?

 もし11月10日の時点で、サン・シーロがまだミラノ市の財産であれば、歴史的価値があり、保護対象にされている第2リング(2階席)に課せられる監督局の制約が発動し、スタジアムを取り壊すことは不可能となる。

 しかし、現在のサン・シーロがすぐに解体されることはない。引き続きインテルとミランの試合が行われ、2026年2月には、ミラノ・コルティナ2026冬季オリンピックの開会式も開催される。

 一方、サン・シーロの駐車場スペースでは、新しいスタジアムが建設されることとなるが、着工は2027年上半期になるという。そして、竣工は、今のところ予想であり、希望的観測の域をでないが、2031年になるとの見通しだ。

 完成後に、解体作業がスタート。それまでは、稼働中のスタジアムと建設中のスタジアムの新旧のスタジアムが、サン・シーロ地区で向かい合うこととなる。

 パリの2つのクラブ、パリ・サンジェルマンのパルク・デ・プランスとパリFCのスタッド・ジャン=ブーアンのように隣接する2つのスタジアムをイメージすればよいだろう。

 この工期は、死守されなければならない。なぜならば、イタリアはトルコとの共催のUEFA欧州選手権を2032年夏に控えており、2026年7月31日までに、UEFA(欧州サッカー連盟)へイタリアに割り当てられた5つのスタジアムを提出しなければならないからだ。

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