イタリア国内にUEFA基準を満たすスタジアムは…
現在のサン・シーロは、UEFAの基準を満たしておらず、新スタジアムを建設することが、最善の解決策となる。
欧州ではこの10年間に150もの新しいスタジアムが建築されたが、その間にイタリアに建てられた新スタジアムは、たったの“3つ”しかない。
フロジノーネのベニート・スティルペ、ウディネーゼのブルーエナジー・スタディアム、そしてアタランタのニューバランス・アレーナである。
ただし、厳密に言うと、これらは新しく建てられたものではなく、“全面改修”されたものだ。したがって、2011年に竣工したユヴェントスのアリアンツ・スタディアムのように、ゼロから作られたスタジアムはこの10年にイタリアには存在しないことになる。
ちなみに、UEFA基準を完全に満たすイタリアのスタジアムは、このユーヴェのスタジアムだけというなんとも悲しい現状だ。とりわけ、イタリアは大都市での建設が進まず、終わりの見えない議論が無駄に繰り返されている。
ミランは、シルヴィオ・ベルルスコーニの娘、バルバラが取締役会の一員だった2015年に4万8000人収容の新スタジアムの建築計画を発表したが、プロジェクトは一向に進まず、絵に描いた餅で終わってしまった。
当初は、現在の7万5923人の収容力を大幅に下回る6万人規模の再建計画も浮上していたが、最新の情報では7万1500人のキャパシティを擁するスタジアムになると伝えられている。
ちなみに、24/25シーズンのセリエA観客動員数は、ミランが7万1512人でトップ。続いてインテルが7万129人で2位だった。