サッカー日本代表は14日、ホームでブラジル代表と国際親善試合で対戦する。10日のパラグアイ戦を2-2のドローで終え、中3日でサッカー王国とのビッグマッチを迎える。8か月後に迫ったFIFAワールドカップ26(W杯)が迫っており、テストに費やせる試合も少なくなってきた。だからこそ、格上相手の今回は4バックで挑む可能性がある。それを踏まえ、スタメンを予想する。[4/6ページ]
MF:佐野海舟
生年月日:2000年12月30日(24歳)
所属クラブ:マインツ(ドイツ)
2025/26リーグ戦成績:6試合1得点
日本代表通算成績:9試合0得点
パラグアイ代表との一戦で最もポジティブな評価を獲得したのが、中盤の底に入った佐野海舟だろう。
攻守に見せ場を何度も作ったが、ハイライトはやはり42分。相手の横パスをカットした佐野はそのままパラグアイのゴール方向に直進。堂安律へボールを渡すと見せかけてドリブル突破を敢行し、ゴール前の南野拓実のクロスを供給した。
これは惜しくも得点に繋がらなかったが、このシーンには再現性がある。9月20日に行われたブンデスリーガ第3節・アウクスブルク戦では、ほとんど同じポジティブトランジションの状況からアシストを記録した。
ブラジル代表戦は守備に費やす時間も増えると予想されるが、仮に佐野がここでもクオリティを示せれば、フルメンバーの日本代表にどう組み込むのかが本格的に議論されるだろう。
MF:鎌田大地
生年月日:1996年8月5日(29歳)
所属クラブ:クリスタル・パレス(イングランド)
2025/26リーグ戦成績:5試合0得点
日本代表通算成績:45試合11得点
パラグアイ代表戦では南野拓実に代わって途中からピッチに立った鎌田大地。まずはシャドーの位置に入ると、田中碧が下がったあとはボランチに移動した。
この試合では得点に直接関与することはなかったが、これまで同様にチームに違いをもたらしていた。特長のひとつである長短のパスだけでなく、膠着した状況を打破すべくドリブル突破を試みるシーンもあった。
70分には鈴木淳之介の縦パスを受け、高い技術でボールキープから前進を図った。これはタッチが強く流れてしまったが、大いに可能性を感じさせた。
パラグアイ代表戦は中央で起点になる選手が日本側にいなかった(相手が誘い込んでいたこともあり)が、バイタルエリア付近で脅威になれる鎌田の存在は大きい。
起用されるのがボランチだとしても、ペナルティエリアの外から一撃を放つことも攻め上がることもできる司令塔は、たとえブラジル代表であっても手を焼くはずだ。
MF:南野拓実
生年月日:1995年1月16日(30歳)
所属クラブ:モナコ(フランス)
2025/26リーグ戦成績:7試合2得点
日本代表通算成績:70試合24得点
南野拓実はパラグアイ代表戦でキャプテンマークを巻いて先発したが、結果を残せずに出番を終えている。
後半にはCKから堂安律のクロスを受けてネットを揺らしたが、オフサイドの判定によりノーゴール。不運にも通算得点を積むことができなかった。前半にも決定機があったが、それは相手GKに防がれている。
存在感を示せなかった理由として、持ち味を発揮できなかったという見方は出来るだろう。ライン間でボールを引き出して相手ゴールに迫る南野は、2シャドーでは前後左右に動き回らなけれならない。
そのため、気付けばゴールから遠い位置でボールを受けることも多く、チームが3バックで臨む場合は決定機に絡む回数も減っていた。
4-3-3のトップ下ならば、本来の持ち味を発揮できるのではないか。南野の本領を誇示する意味でも、ブラジル代表戦の4バックオプションには期待がかかる。


