サッカーという競技の特性上、選手の能力を数値化するのは極めて困難なことだ。それを承知の上で、スタッツなどを分析し、5項目に分類して数値化を試みた。ここでは初招集や復帰組が多かった10月シリーズのサッカー日本代表最新メンバーの能力値をランキング形式で紹介する。※5項目の平均値で順位づけ。平均値が並んだ場合は5項目の中でより高い数値を残している方を上とする。成績、市場価値は10月13日現在。『transfermarkt』を参照
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3位:堂安律(フランクフルト/ドイツ)

【写真:Getty Images】
生年月日:1998年6月16日
市場価値:2500万ユーロ(約42.5億円)
25/26リーグ戦成績:6試合2得点3アシスト
日本代表通算成績:59試合10得点9アシスト
今夏にフライブルクからフランクフルトへと活躍の場を移した堂安律は、ブンデスリーガを代表するアタッカーへと成長している。
最終ラインの選手の退団や怪我の影響で失点が重なっている影響で、フランクフルトは勝ち星こそあまり伸ばせていないが、堂安自身は第6節終了時点で2得点3アシストと複数の得点に関与した。
この得点に絡む「攻撃力」が堂安の最大の魅力だ。
得意とするカットインからの内巻きのシュートに加え、逆サイドからのクロスに対してゴール前に飛び込む嗅覚も冴えわたっている。
縦突破やボールを呼び込む積極的な裏抜け、対人の強さを活かした「守備」など、プレーの幅を広げたことで対策しづらい選手へと成長したことが、ブンデスリーガでも活躍できている理由なのだろう。
所属クラブでの成長は日本代表にも還元されており、[3-4-2-1]の右WBでも久保建英らとのコンビネーションで平均的以上のパフォーマンスを披露することができている。
しかし、WB起用の場合は守備に追われる時間が多いことも事実で、最大の持ち味である攻撃面の能力を活かすためには2列目の起用がベストだと考えられる。
そういった意味では久保建英が欠場したパラグアイ代表戦はアピールのチャンスだったが、相手の堅守を前に不発に終わってしまった。