サッカー日本代表は14日の国際親善試合でブラジル代表を3-2で撃破。歴史上初めて、南米の強豪から勝ち星を奪った。それ以前は、勝利はおろか、ゴールすることすら難しかった対ブラジル。それを象徴するかのように、今回の3ゴールを除けば、これまでわずか5得点しかあげられていなかったのだ。今回は、その貴重なゴールを挙げた“先人”たちを紹介しよう。[3/5ページ]
MF:中村俊輔(なかむら・しゅんすけ)

【写真:Getty Images】
生年月日:1978年6月24日
試合:コンフェデレーションズカップ2005
試合日:2005年6月22日(△2-2)
日本代表通算成績:98試合24ゴール25アシスト
日本が世界に誇るキックの名手・中村俊輔は、その黄金の左足をブラジル代表相手にも見せつけた。
2005年、FIFAワールドカップ(W杯)のプレ公式大会であるコンフェデレーションズカップに、2004年のアジア王者として臨んだ日本代表。グループリーグ1勝1敗で迎えた最終戦の相手が、ブラジル代表だった。
グループ突破のためには勝利が必須だった日本代表だが、ロナウジーニョやロビーニョ、カカ、アドリアーノら怪物ぞろいだった王国に、早々に1点を先行される厳しい展開に。誰もが、大量失点での敗北を覚悟した。
しかし、中村の左足が、人々の予想を覆す。
27分、敵陣で得たフリーキックを中田英寿が味方につなぐと、そこから中村へ。ボールを受けた同選手は迷わず前を向くと、ゴールから30mほどの位置からミドルシュートを放つ。これがゴールネットに突き刺さり、同点に追いついた。
中村の左足から放たれたシュートは無回転で、当時の守護神マルコスもお手上げだった。
その後、日本代表は勝ち越しを許すが、試合終盤に中村がまたも大仕事。直接FKをポストに当て、大黒将志のゴールを間接的にアシストしたのである。