サッカー日本代表は14日、キリンチャレンジカップ2025でブラジル代表と対戦し、3-2の勝利を収めた。日本サッカー史を塗り替える歴史的な勝利の裏で、この10月シリーズにおいてアピールに失敗した選手も存在する。ワールドカップ本戦の招集を目指す中で、当落線上に立つ選手たちを紹介する。(情報は10月15日時点)[3/5ページ]
FW:町野修斗(まちの・しゅうと)

【写真:Getty Images】
生年月日:1999年9月30日(26歳)
所属クラブ:ボルシア・メンヒェングラートバッハ(ドイツ)
日本代表通算成績:12試合4ゴール2アシスト
10月シリーズ成績:2試合0ゴール0アシスト
確実に評価は上がっている。だが、あと一歩物足りない。
これが現時点の日本代表における町野修斗の適切な評価ではないだろうか。
背番号9は、今季からボルシア・メンヒェングラートバッハでプレーしている。今季のブンデスリーガでは未だ無得点だが、昨季はホルシュタイン・キールでリーグ戦11ゴール2アシストを記録。10月シリーズ招集メンバーの中では、欧州5大リーグでプレーする唯一のフォワードだ。
そんな町野は、9月の代表シリーズから全試合に途中出場している。交代でピッチに立った後に見せる献身的なプレーに対して、森保一監督の信頼が高いことが伺える。
今回の2試合でも、指揮官の期待に応えるプレーを披露した。いずれの試合でもシュートは無かったが、守備に奔走。特にブラジル代表戦では、交代で投入される直前に上田綺世の勝ち越し弾が生まれたことで、クローザーとしての役割を求められた。
町野はシャドーの位置に入り、素早い寄せで前進を試みるブラジルのビルドアップを阻止。味方選手が空けたスペースへのカバーも見事だった。
9月シリーズから数えて4試合連続で同選手にゴールは生まれていないが、この献身性に対する指揮官の評価は高いはずで、順当にいけば来月の代表シリーズでも招集されることだろう。
ただ、点取り屋として結果が求められることは言うまでもない。
日本はこの2試合を、これまで通り[3-4-2-1]の基本布陣で戦ったが、いずれの試合でも交代カードでセンターフォワードタイプの選手を2枚投入した。
町野は、同ポジションの上田と小川航基と併用で起用された訳だが、上田と小川はゴールという結果を残している。彼らと比較すると、町野は出場時間が短く、守備の負担も大きいが、それでも序列向上のためにはゴールが必要であることは明白だ。
次の11月シリーズでは、是が非でもゴールネットを揺らし、ストライカーとしてのアピールに成功したい。