来年に行われるFIFAワールドカップ北中米大会に向けて、各国の代表チームが予選や親善試合で強化を続けている。ブラジル代表を撃破したサッカー日本代表のように、順調な仕上がりをみせるチームがある一方で、大きな不安を抱えるチームもある。今回は、直近の代表ウィークで苦戦を余儀なくされた5チームをピックアップして紹介する。※成績は『transfermarkt』を参照 [4/5ページ]
セルビア代表

【写真:Getty Images】
監督:ゾラン・ミルコヴィッチ(暫定)
FIFAランキング:34位
10月成績(ワールドカップ・欧州予選):1勝1敗
ワールドカップ予選順位:3位(5カ国中)
元名古屋グランパスの指揮官で、セルビア代表を率いるドラガン・ストイコビッチ監督が10月11日に辞任を表明した。
退任した理由は成績不振によるものだ。
セルビアは6月に開幕したFIFAワールドカップ(W杯)北中米大会の欧州予選で、開幕3試合を無失点で切り抜け、2勝1分と好スタートを切った。
しかし、10月のイングランド代表戦で0-5の大敗を喫すると、11月には2位を死守するためには必須だった3位アルバニア代表とのホームゲームで0-1とまさかの敗戦。
ストイコビッチはシックスポインターを落としたことによる責任を取る形で監督を退いた。
タレントの顔ぶれだけを見ればW杯出場は必須だろう。
代表最多得点記録保持者のアレクサンダル・ミトロヴィッチ(アル・ラーヤンSC)とドゥシャン・ヴラホヴィッチ(ユヴェントス)のツートップの破壊力は、バルカン半島の代表チームの中でも指折りのものがある。
彼らのような経験豊富な選手に加えて、10月の代表ウィークでは20歳以下の選手が9名招集されるなど若いタレントも出てきている。
しかし、ネームバリューや若さで勝ち切れるほどW杯予選は甘くない。
ヴラホヴィッチを筆頭に所属クラブで定位置を掴めていない選手も多く、欧州5大リーグで絶対的な主力としてプレーしているのは4、5人しかいない。
現状では、3大会連続のW杯出場には暗雲が立ち込めていると言わざるを得ないだろう。