サッカー日本代表にとって、10月シリーズは実りの多い2連戦となった。パラグアイ代表戦は試合終了間際の同点弾で劇的ドロー。ブラジル代表戦では“王国”相手に史上初の白星を挙げた。2試合とも熾烈な内容となったが、森保ジャパンのこれまでを振り返ると、盛り上がりに欠けたまま終戦となった試合も存在する。王国撃破の余韻が残るなか、あえて今回は森保ジャパンの歴代“塩試合”5選を紹介する。※データは『Transfermarkt』を参照。[4/5ページ]
オーストラリア代表 1-0 日本代表

オーストラリア代表戦、スタメン&フォーメーション
開催日:2025年6月5日(日本時間20:10キックオフ)
概要:FIFAワールドカップ26 アジア最終予選 第9節
“塩試合”が発生しやすい条件はいくつか存在するが、対戦チームのモチベーションに明確な差がある場合は得てして地味な試合になりやすい。
FIFAワールドカップ26 アジア最終予選で、すでに北中米行きの切符を手にした森保ジャパンがオーストラリア代表とのアウェイ戦に臨んだ試合はまさにその典型例と言えるだろう。
第7節のバーレーン代表戦にて、3試合を残してワールドカップ出場を確定させた森保ジャパンは、続く第8節のサウジアラビア代表戦をスコアレスドローで終えていた。
オーストラリア代表戦はそこから約3カ月後に行われた試合であり、本大会を見据えた「新戦力のテストの場」であった部分は否めない。
名誉のためにあえて言及するが、もちろん選手たちが勝利だけを目指して試合に臨んでいたのは間違いない。
だが、まだW杯出場権を獲得していなかったオーストラリア代表の方が、より純粋に勝ち点「3」を欲していたのは紛れもない事実だ。
森保ジャパンは平河悠や俵積田晃太といった新戦力が積極的に仕掛けたものの、なかなかゴールを奪えず。
すると、90分にはほとんど攻撃の形を作れていなかったオーストラリア代表にゴールネットを揺らされ、0-1で敗れた。
試合を通し、日本代表はボール保持率は68%を記録したが、枠内シュートはわずかに1本。ボールを持てども決定機が少ないという典型的な“塩試合”になってしまった。
オーストラリア代表のチャンスも決勝ゴールにつながった90分の1つだけ。
森保ジャパンは敵地でサッカーの不条理な側面を見せつけられた。