サッカー日本代表は3月、2026年ワールドカップ(W杯)北中米大会出場を世界最速で手中に収めた。全てのサッカー選手にとって「夢の舞台」であるW杯だが、クラブレベルで素晴らしい成績を残している選手でも、そこに到達するのは至難の業だ。そこで今回は、かつて日本代表で活躍した選手のうち、W杯本大会の出場経験がない実力者を紹介する。[1/5ページ]
FW:佐藤寿人(さとう・ひさと)
生年月日:1982年3月12日
日本代表成績:31試合4ゴール
Jリーグで通算220ゴール。圧倒的な決定力を誇った男も、ワールドカップ(W杯)のピッチには立てなかった。
佐藤寿人はジェフユナイテッド市原(現:ジェフユナイテッド千葉)でプロキャリアをスタート。期限付き移籍したベガルタ仙台で才能を開花させ、2005年にサンフレッチェ広島へ完全移籍した。
広島での活躍は説明不要だろう。森保一監督の下、チームの攻撃を牽引し、3度のJ1優勝に貢献する。
在籍12シーズンで公式戦473試合に出場。巧みな動き出しと抜群の嗅覚でゴールを量産し、2012年にはリーグ戦22得点を挙げてJ1得点王に輝いている。
しかし、代表では思うような結果を残せなかった。
2007年のAFCアジアカップで国際舞台を踏んだものの、主力に定着するまでには至らず。通算31試合4得点と、クラブでの爆発的な数字には遠く及んでいない。
結果として、ジーコ体制のドイツ大会、岡田武史体制の南アフリカ大会、いずれのW杯のメンバーにも選出されなかった。
4年に一度の大舞台。自身の成績、コンディションが、そのタイミングとわずかに噛み合わなかった。
実力だけでは届かない場所、佐藤のキャリアはW杯という舞台に立つ難しさを象徴している。
