欧州サッカーはシーズン序盤戦を終え、夏の補強に対する評価が固まりつつある。フランクフルトの堂安律のように、スタートダッシュに成功して称賛される選手がいる一方で、本来の能力を見せることができていないタレントも多くいる。今回は、今年夏に移籍した欧州で戦う日本人の中で、不調にあえぐ選手を紹介する。※出場記録などは10月24日時点の『transfermarkt』を参照。[2/5ページ]
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MF:藤本寛也(ふじもと・かんや)
生年月日:1999年7月1日
所属クラブ:バーミンガム・シティ(イングランド)
25/26リーグ戦成績:1試合0ゴール0アシスト
藤本寛也は、今年夏にイングランドのバーミンガム・シティに加入したが、ここまでほとんどピッチに立つことができていない。
東京ヴェルディのユースで育った藤本は、プロ3年目の2020年8月にポルトガルのジル・ヴィセンテに加入した。
欧州1年目からポルトガル1部リーグで27試合に出場して1ゴール2アシストを記録し、翌2021/22シーズンからは背番号10を託され、攻撃の中心として存在感を示した。
2023/24シーズンにはリーグ戦で5ゴール6アシストを挙げ、評価をさらに高めていている。
その活躍を経て、今年夏にジル・ヴィセンテとの契約が満了し、バーミンガムを新天地に選んだ。
しかし、指揮官クリス・デイヴィスの信頼を得るには至っておらず、出場は限られている。
8月のカラバオカップでは45分間プレーしたものの、リーグ戦ではしばらくベンチ外が続いた。
第8節のシェフィールド・ウェンズデイ戦で終了間際に途中出場し、リーグ戦デビューを果たしたが、その後は再び出番がなく、出場時間はわずか1分となっている。
もちろん、新たな国での新しい挑戦という点を考えれば、適応には時間がかかるのも当然だ。
それでも、『capology』によると、藤本の年俸はチームで5番目に高額であり、即戦力として期待されていることは明らかだ。
だからこそ、一日も早く本来の輝きを見せたいところである。
