欧州サッカーはシーズン序盤戦を終え、夏の補強に対する評価が固まりつつある。フランクフルトの堂安律のように、スタートダッシュに成功して称賛される選手がいる一方で、本来の能力を見せることができていないタレントも多くいる。今回は、今年夏に移籍した欧州で戦う日本人の中で、不調にあえぐ選手を紹介する。※出場記録などは10月24日時点の『transfermarkt』を参照。[3/5ページ]
——————————
FW:町野修斗(日本代表)
生年月日:1999年9月30日
推定年俸:226万ユーロ(約3億8420万円)
所属クラブ:ボルシア・メンヒェングラートバッハ(ドイツ)
25/26リーグ戦成績:7試合0ゴール0アシスト
サッカー日本代表の町野修斗は、プロキャリアで初めてとも言える高い壁にぶつかったのかもしれない。
2019年に当時J3のギラヴァンツ北九州でプロとしてのキャリアをスタートさせた町野は、J3での活躍で昇格に貢献し、J2でも7ゴールを挙げた。
2021年には湘南ベルマーレに加入し、J1に“個人昇格”を果たした。
その後、2023年夏にホルシュタイン・キールに加入して、ドイツ2部で5ゴールを記録。ここでも昇格に貢献すると、2024/25シーズンはドイツ1部で11ゴールを挙げて評価を高めた。
そして、今年夏に移籍金800万ユーロ(約13億6000万円)でボルシア・メンヒェングラートバッハ(ボルシアMG)に加入した。
だが、期待の新戦力だった町野は、ここまでリーグ戦7試合に出場しながらも無得点が続いている。
第5節のフランクフルト戦では、ドイツ紙『ビルト』から「キール時代のようなプレーが見られない」と酷評され、チーム最低点をつけられた。
第8節終了時点でチームは最下位に沈んでおり、クラブ全体の低調さも影響しているのは間違いない。
ただ、昨季のボルシアMGではティム・クラインディーンストが16ゴール9アシストを記録し、攻撃の軸となっていた。
町野は、そのクラインディーンストの長期離脱を受けて獲得された選手だけに、ここまでの低調ぶりはクラブにとっても想定外だろう。
クラインディーンストは11月以降に復帰予定とされており、それまでに町野がアピールできなければ、出場機会の減少は避けられないかもしれない。
