フットボールチャンネル

少ないのに強い!? W杯出場国、最少人口ランキング1~5位。少数精鋭で大舞台を掴んだのは?

シリーズ:編集部フォーカス text by 編集部 photo by Getty Images

 2026 FIFAワールドカップ(W杯)予選が各地で進んでいる。アフリカ予選を突破して初出場を決めたカーボベルデは、人口の少ない国としても有名だ。今回は、過去のW杯出場国で人口が少ない国のトップ10を『transfermarkt』の集計をもとに紹介する。※複数回出場した国は重複せずに1度のみの紹介、ランキングの対象は第二次世界大戦以降。[2/5ページ]
——————————

4位:北アイルランド(1958年)

北アイルランドサッカー連盟
【写真:Getty Images】

当時の人口:約140万人
大会の成績:ベスト8
最新FIFAランキング:69位

 北アイルランド代表は1958年のFIFAワールドカップ(W杯)・スウェーデン大会で初出場した。

 人口は約140万人とされ、当時のW杯出場国としては最少だった。

 英国の一地域である北アイルランドでは、サッカーが国民に深く根付いているスポーツであり、小国ながら高い競技熱を持つ。

 初出場となった1958年大会では初戦でチェコスロバキア代表に勝利すると、第2戦でアルゼンチン代表に敗れたが、第3戦で西ドイツ代表と引き分けた。

 当時は勝利に勝ち点2、引き分けに1が与えられ、得失点差ではなく再試合によって順位が決まる形式だった。

 北アイルランド代表はチェコスロバキア代表とのプレーオフを延長戦の末に制し、準々決勝進出を果たした。

 当時の北アイルランドは、トッテナムでも主将を務めたダニー・ブランチフラワーやマンチェスター・ユナイテッドのGKハリー・グレッグが活躍しており、躍進も納得できる選手たちが揃っていた。

 その後もジョージ・ベストなどを輩出した北アイルランドは、1982年と1986年もW杯に出場を果たした。

 しかし、それ以降はW杯出場から遠ざかり、2012年にはFIFAランキングが129位にまで低迷した。

 近年は再び存在感を取り戻しつつあり、UEFAユーロ2016(欧州選手権)でベスト16進出を果たしたことも大きな話題となった。

 2026W杯欧州予選では現在グループAの3位だが、ドイツ代表と接戦を演じるなど、小国ながら粘り強い戦いを続け、望みをつないでいる。

 現在はリヴァプールのDFコナー・ブラッドリーら若手が台頭。2028年完成予定のナショナルトレーニングセンターの建設計画も進み、育成強化を通じて新たな飛躍が期待されている。

1 2 3 4 5

KANZENからのお知らせ

scroll top
error: Content is protected !!