2025年も残すところ約1ヶ月。今年も多くの選手の台頭があった。では、その中で最も価値を高めた日本人は誰なのか。今回は、今年1月から10月31日時点における、市場価値の上昇率ランキングを紹介する。※データは『transfermarkt』を参照[3/5ページ]
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3位:坂本一彩(さかもと・いさ)

【写真:Getty Images】
生年月日:2003年8月26日(22歳)
所属クラブ:KVCウェステルロー(ベルギー)
25/26シーズンリーグ戦成績:12試合3得点3アシスト
市場価値の変動:70万ユーロ(約1.2億円)→350万ユーロ(約6億円)
市場価値の増加額:280万ユーロ(約4.8億円/400.0%UP)
ベルギーでゴールを量産している坂本一彩が、3位にランクインした。
ガンバ大阪下部組織出身の坂本は、2022年にトップチームでデビューする。
しかし、同年はリーグ戦9試合の出場に留まり、翌年にはファジアーノ岡山(当時J2リーグ)に期限付き移籍。同クラブで修業を積み、翌年にガンバ大阪へ復帰している。
1年間青黒のユニフォームから離れた坂本は、帰還後成長した姿を見せつけた。リーグ戦第2節を除いた全試合に出場し、10得点1アシストをマークした。
その実力が認められ、シーズン終了後の2025年1月にKVCウェステルロー(ベルギー)へ期限付き移籍する。
そして、欧州デビューから2試合目でゴールネットを揺らすと、次節にはアシストを記録。さらに、その後2試合連続で得点を決め、加入後5試合で3得点1アシストと驚異的な活躍を見せた。
また、プレーオフでも3得点を奪い、結果的に途中合流ながら6得点を記録する、大車輪の働きだった。
そんな坂本の市場価値は、ウェステルロー加入からわずか半年で、推定70万ユーロ(約1.2億円)→推定250万ユーロ(約4.3億円)と一気に上がっている。
そして完全移籍となった今季も、昨季の躍動ぶりを維持し、リーグ戦ここまで全試合スタメン出場。3得点3アシストをすでにマークしている。
今季通算2点目を記録したリーグ戦第6節ロイヤル・アントワープ戦では坂本が、現地メディア『sporza』のマン・オブ・ザ・マッチ(MOM)に選出され、このように評価された。
「スピードと創造性で違いを見せた。何回かシュートを放った後、前半の途中にウェステルローにリードをもたらした」
活躍が止まらない坂本は、10月時点でさらに金額を伸ばし、350万ユーロ(約6億円)に達している。
それに加えて、1月からの上昇率も400.0%と、この1年間での成長具合が示されている。
欧州の舞台で成長し続ける坂本は、まだ22歳。ベルギーの地で結果を残し続ければ、数年後には欧州5大リーグも夢じゃないポテンシャルを持っている。