2025年の欧州主要リーグの冬と夏のマーケットが閉まった。今シーズンも多くの選手が活躍の場を求めて新天地を目指した一方で、同時に各クラブが人員整理や他クラブからの引き抜きで選手を売却している。今回は、移籍市場における各クラブ総売却額をランキング形式で紹介する。(移籍金は『transfermarkt』を参照)[2/5ページ]
9位:ACミラン(イタリア)

【写真:Getty Images】
総売却額:1億8800万ユーロ(約319.6億円)
移籍金最高額:タイアニ・ラインデルス(5500万ユーロ/約93.5億円)
2024/25シーズンにミランは近年で最悪の1年間を過ごした。
2024年夏に退任したステファノ・ピオリの後任にパウロ・フォンセカを新監督に招聘したが、12月末に成績不振で解任に。
後任のセルジオ・コンセイソンも立て直すことができず、2025/26シーズンの欧州カップ戦出場権獲得を逃した。
迎えた2025年夏の移籍市場では大規模な戦力の入れ替えを図る。2025年の総支出額1億8800万ユーロ(約319.6億円)のうち、1億7600万ユーロ(約299.2億円)が今夏の売上だ。
主力だったオランダ代表MFタイアニ・ラインデルスをマンチェスター・シティに5500万ユーロ(約93.5億円)、フランス代表DFテオ・エルナンデスをアル・ヒラルに2500万ユーロ(約42.5億円)で売却した。
昨季後半戦にナポリにローン移籍していたスイス代表FWノア・オカフォーや、昨季終盤から大きく出番を減らしていたドイツ代表DFマリック・チャウらを高額な移籍金で売却できたのも大きかった。
思い切った放出と、それと同時に行った積極補強で新陳代謝を良くしたミランは、再任したマッシミリアーノ・アッレグリ監督体制で好調をキープ。第10節終了時点で首位まで勝ち点1差の3位と、優勝争いを演じている。