2025年の欧州主要リーグの冬と夏のマーケットが閉まった。今シーズンも多くの選手が活躍の場を求めて新天地を目指した一方で、同時に各クラブが人員整理や他クラブからの引き抜きで選手を売却している。今回は、移籍市場における各クラブ総売却額をランキング形式で紹介する。(移籍金は『transfermarkt』を参照)[3/5ページ]
8位:ニューカッスル(イングランド)

【写真:Getty Images】
総売却額:1億8900万ユーロ(約321.3億円)
移籍金最高額:アレクサンデル・イサク(1億4500万ユーロ/約246.5億円)
欧州カップ戦に出場していなかった昨季のニューカッスル・ユナイテッドは、過密日程に苦しむ他の上位勢よりは余裕のある日程で戦うことができた。
70年ぶりとなる国内タイトルとなったカラバオ・カップ優勝に加え、プレミアリーグもUEFAチャンピオンズリーグ(CL)出場権獲得圏内の5位でフィニシュと充実した1年を過ごした。
しかし、今夏の移籍市場で成功のシーズンの立役者だったエースのアレクサンデル・イサクがニューカッスルからの移籍を強く希望し、プレシーズンの練習にも参加しない強行的な姿勢を取る。
ニューカッスルには放出の意思がなかったそうだが、デッドラインデーにプレミアリーグ史上最高額となる1億4500万ユーロ(約246.5億円)でリヴァプールに売却した。
ニューカッスルが2025年に選手の売却で得た大半の売上がイサクの移籍金であり、それ以外はイングランド人DFロイド・ケリーや生え抜きのマシュー・ロングスタッフら余剰戦力のみ。
シュツットガルトから加入したドイツ代表FWニック・ヴォルテマーデがすでにイサクの穴を埋めており、戦力的なマイナスは最低限に留めている。
それでも第10節終了時点で13位と不調な出だしを余儀なくされたのは、欧州カップ戦との併用とアウェイでの未勝利などの要因があると考えられる。