2025年の欧州主要リーグの冬と夏のマーケットが閉まった。今シーズンも多くの選手が活躍の場を求めて新天地を目指した一方で、同時に各クラブが人員整理や他クラブからの引き抜きで選手を売却している。今回は、移籍市場における各クラブ総売却額をランキング形式で紹介する。(移籍金は『transfermarkt』を参照)[2/5ページ]
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4位:リヴァプール(イングランド)

【写真:Getty Images】
総売却額:2億2000万ユーロ(約374億円)
移籍金最高額:ルイス・ディアス(7000万ユーロ/約119億円)
リヴァプールは2023/24シーズン限りでクラブの黄金期を築いたユルゲン・クロップが退任し、後任の監督にはAZやフェイエノールトで結果を残していたアルネ・スロットが招聘された。
昨夏の補強はフェデリコ・キエーザのみだったが、クロップ政権では本領を発揮できていなかったライアン・フラーフェンベルフら新たな戦力も台頭し、プレミアリーグでは独走優勝を果たした。
スロット体制2シーズン目を迎えるにあたって、今夏の移籍市場ではフロリアン・ヴィルツ(←レヴァークーゼン)を筆頭に大型補強を敢行する。
それと同時に多くの主力選手の放出も決断。絶対的な主軸だったコロンビア代表FWルイス・ディアスを7000万ユーロ(約119億円)の移籍金でバイエルン・ミュンヘン、ウルグアイ代表FWダルウィン・ヌニェスを5300万ユーロ(約90.1億円)の移籍金でアル・ヒラルに放出した。
他にもプレミアリーグのPSR(収益性と持続可能性に関する規則)を意識してアカデミー産の放出も相次ぎ、ジャレル・クアンサー(→レヴァークーゼン)やクィービーン・ケレハー(→ブレントフォード)、タイラー・モートン(→リヨン)らを売却している。
結果的に夏の移籍市場だけで選手獲得に4億8290万ユーロ(約820.9)億円を費やしたが、一方で2億2000万ユーロ(約374億円)の移籍金も得ており、しっかりと選手の売却で売上をあげている点も評価できるだろう。