欧州では新シーズンの開幕からおよそ3カ月が経過した。だが、夏の移籍市場で所属クラブを離れた選手や、シーズンが始まってから契約を解除した選手の中には、いまだ新天地を見つけられずにいる者も少なくない。今回は、『transfermarkt』のデータをもとに、現在フリーの選手の中で市場価値が高い選手をランキング形式で紹介する。※市場価値および各種データは、11月4日時点の『transfermarkt』を参照。[4/5ページ]
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2位:レナン・ロディ(元ブラジル代表)
生年月日:1998年4月8日(27歳)
前所属クラブ:アル・ヒラル(サウジアラビア)
24/25リーグ戦成績:24試合3ゴール8アシスト
市場価値:1200万ユーロ(約20億4000万円)
ブラジル代表として12試合に出場した経験を持つレナン・ロディは、まだ27歳という若さながら、現在は所属クラブを持たない状況にある。
ロディはアトレチコ・パラナエンセの育成組織出身で、18歳でトップチームデビューを果たした。2019年夏には2175万ユーロ(約37億円)の移籍金でアトレティコ・マドリードに加入した。
スペイン1年目でリーグ戦32試合に出場してリーグ制覇に貢献すると、2020年夏に市場価値が5000万ユーロ(約85億円)に達した。
その後はノッティンガム・フォレストへのレンタルを経て、2023年夏にフランスのマルセイユへ完全移籍。コンスタントに出場を重ねた後、2024年1月にサウジアラビアのアル・ヒラルへ移籍した。
新天地でも高いパフォーマンスを維持し、2024/25シーズンのサウジ・プロリーグでは24試合に出場して3ゴール8アシストを記録。リーグ優勝と国内カップ制覇を果たし、AFCチャンピオンズリーグ・エリートでも9試合出場と準決勝進出に貢献した。
しかし、9月に状況が一変。ロディ本人がSNSを通じて「自身の権利を守るため」として一方的な退団を発表した。クラブが外国人選手登録枠を超過していたことが原因とされ、登録外のまま公式戦に出場できない状態が続いていたという。
これを受け、アル・ヒラルの広報部長ヒシャム・アル・カシリ氏は10月に契約解除通知を受け取ったことを認めた上で、「クラブの権利を守るため、必要なあらゆる法的措置を講じる」と声明を発表した。
クラブは契約解除を認めておらず、両者の対立は現在も法的手続きの段階にある。
