サッカーという競技の特性上、選手の能力を数値化するのは極めて困難なことだ。それを承知の上で、スタッツなどを分析し、5項目に分類して数値化を試みた。ここでは初招集や復帰組が多かった11月シリーズのサッカー日本代表最新メンバーの能力値をランキング形式で紹介する。※5項目の平均値で順位づけ。平均値が並んだ場合は5項目の中でより高い数値を残している方を上とする。成績、市場価値は11月16日現在。『transfermarkt』を参照[4/5ページ]
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7位:前田大然(セルティック/スコットランド)

【写真:Getty Images】
生年月日:1997年10月20日
市場価値:1500万ユーロ(約25.5億円)
25/26リーグ戦成績:9試合3得点2アシスト
日本代表通算成績:25試合4得点0アシスト
前田大然は、持ち味がハッキリとした選手である。
彼の代名詞とも言えるのが圧倒的な「スピード」だ。日本人選手の中では飛びぬけたスプリント能力を武器に欧州でも活躍しており、これをフルタイムで継続できるのも魅力に1つだろう。
前田の「スピード」が最大限に発揮されるのが非保持の場面だ。
FWの選手でありながら「守備」を「80」としており、最前線から相手のビルドアップに二度追い、三度追いでプレッシャーをかけ続けることができる。
日本代表では2024年9月を最後にゴールから遠ざかっているが、昨季は所属するセルティックで公式戦51試合33得点12アシストを記録している。
UEFAチャンピオンズリーグ(CL)でも4ゴールを奪うなど、欧州最高峰の舞台でも結果を残した。
しかし、「テクニック」に長けている訳ではないため、「スピード」があるもののドリブルでの打開力には欠ける。
直近の代表戦では左WBでの起用が続いているが、サイドで起点となりながらチャンスを演出する三笘薫や中村敬斗と同じ役割を求めるのは酷な話だろう。
得意なプレーと苦手なことがハッキリとしたタイプの選手であり、結果を残すためには、彼の持ち味が最大限に発揮される形での起用が求められる。