サッカーという競技の特性上、選手の能力を数値化するのは極めて困難なことだ。それを承知の上で、スタッツなどを分析し、5項目に分類して数値化を試みた。ここでは初招集や復帰組が多かった10月シリーズのサッカー日本代表最新メンバーの能力値をランキング形式で紹介する。※5項目の平均値で順位づけ。平均値が並んだ場合は5項目の中でより高い数値を残している方を上とする。成績、市場価値は11月16日現在。『transfermarkt』を参照[2/5ページ]
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【写真:Getty Images】
生年月日:1996年8月5日
市場価値:1200万ユーロ(約20.4億円)
25/26リーグ戦成績:9試合0得点0アシスト
日本代表通算成績:46試合11得点5アシスト
世界最高峰のプレミアリーグで揉まれている鎌田大地が成長を続けている。
プレミアリーグは圧倒的な強度とトランジションの意識の高さから中盤にほとんどスペースがないが、その中でも鎌田の「テクニック」は冴えわたっている。
狭いスペースでは、ダイレクトやワンタッチでの繋ぎでリズムを作りつつ、ボールを持つ余裕が数秒あるだけで危険なスペースに正確なスルーパスを配球する。
最終ラインと前線のリンクマンとしての能力の高さは日本代表の試合にも還元されている。
これまでは守田英正がいなければビルドアップが成立しにくかった場面でも、鎌田の気が利くポジショニングや配球で潤滑油のようにボールが回る。
プレミアリーグに活躍の場を移したことでドイツ時代から定評のあった「テクニック」に磨きがかかっただけでなく、「パワー」や「守備」にも成長がみられている。
クリスタル・パレスに加入した直後の昨年は、ボランチとしては強度不足を感じる場面もあったが、今季はタックル成功数でリーグ15位(昨季は96位)の27回を記録。中盤でボールを奪う回数が増えた。
クリスタル・パレスがチームとして前線からの守備が整理されているのが要因としては大きいが、鎌田自身の成長も大きい。
その能力の高さを考えると、すでに日本代表の絶対的な中心とも言えるだろう。