サッカー日本代表は18日、国立競技場で行われたキリンチャレンジカップ2025でボリビア代表と対戦し、3-0で快勝した。1-0で迎えた後半、町野修斗、上田綺世、中村敬斗を投入する3枚替えで、日本代表の勢いは増した。
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万能型ストライカー・町野修斗がジョーカーとして躍動
180cmオーバーの3人が、ピッチ脇で出番を待っていた。上田と中村は10月のブラジル代表戦や14日のガーナ代表戦でも先発しており、前者はエース、後者は三笘薫がいない現状では左ウイングバックの1番手だ。
2人と立場が違うのは町野。コンスタントに招集されているが、9月以降は一度も先発の機会がなく、上田と小川航基にその座を譲ってきた。
町野はいきなりインパクトを残した。70分には、ライン間で味方からのパスを引き出し、自身の背後を走る中村へ供給。右サイドからのチャンスメイクに繋げた。
さらにその直後、外に開いた堂安律からポケットに侵入した中村がパスを受ける。やや遅れ気味にゴール前に入った町野は折り返しをワンタッチで合わせてゴールネットを揺らした。
ゴール直後、定番の「忍者ポーズ」の前に、ハリー・ケインを真似たゴールパフォーマンスも披露。町野のプレースタイルもちょうどそのケインに近い。
185cmという大柄な体格から予想されるのはパワフルなプレーだが、元来から町野の良さはそれ以外のところにある。
湘南時代は2トップの一角で大橋祐紀や瀬川祐輔と共演。前線に張るだけでなく、タイミングを計ってライン間でパスを受けたり、状況に応じてバリエーションを見せていた。
上田というセンターフォワードがいることで柔軟にポジションを取ることができ、町野の良さが出やすい形ができていた。
町野がシャドーでプレーすることで、攻撃のバリエーションは増える。ロングボールやクロスの的になることもできるし、70分のシーンのようにライン間でパスを引き出すのもうまい。
ライン間でパスを受けるのは他のシャドー陣もうまいが、町野はそれに加えてフィニッシャーやターゲットという長所も併せ持っている。
久保建英や南野拓実、鎌田大地、堂安律、伊東純也など、既存のシャドー候補に比べて、町野は彼らに比べても各段に空中戦で強さを見せる。
さらに、ロングスローという飛び道具も持っている。1トップ起用だと受け手がいないので効果的とは言えなかったが、上田や小川との同時起用であれば町野のロングスローも有効となるだろう。
町野のシャドー起用は、クロスのターゲット、ロングボールの起点という2つの攻撃で、その威力が増すことになる。町野がシャドーで結果を残したことが日本代表にもたらすものは大きい。
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