2025年内ラストとなる代表活動を連勝で締め括ったサッカー日本代表。約半年後に迫るFIFAワールドカップ(W杯)本番を控え、メンバー生き残りをかけた熾烈な争いもヒートアップしている。大舞台への切符を掴み取るのは果たして誰になるのだろうか。どこよりも早く、W杯メンバーを予想する。(成績は20日時点)[3/5ページ]
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冨安健洋(とみやす・たけひろ)

【写真:Getty Images】
生年月日:1998年11月5日
所属クラブ:無所属
日本代表通算成績:42試合1得点2アシスト
冨安健洋は、果たしてワールドカップ(W杯)に出場することができるのか。
日本代表の議論において、このテーマが繰り返し取り上げられること自体、彼が持つクオリティの高さと存在感を物語っている。
右ひざの状態が思わしくなく、今夏にアーセナルを退団。現在は所属クラブのないフリーの状態となっている。
日本代表としては、2024年6月に行われたアジア2次予選のシリア代表戦が最後の出場となっており、約1年半もの間、日の丸からは遠ざかっている状況だ。
それでも、冨安を巡る議論が途切れない理由は明確だ。
複数ポジションを高水準でこなせるユーティリティ性に加え、対人守備の強さ、判断スピード、そしてプレミアリーグで積み上げた経験値は、森保ジャパンにおいて替えの利かない選手であることは疑いようがない。
実際、森保一監督もボリビア戦前日の会見で「彼のパフォーマンスが確認できれば、メンバーとして考えていきたい」と明言している。
コンディションさえ整えば、いまだ選考リストの上位に位置づけられていることは間違いない。
冨安の復帰は、日本代表がW杯で過去最高成績を残せるかどうかを左右する、大きな鍵を握っている。
谷口彰悟(たにぐち・しょうご)

【写真:Getty Images】
生年月日:1991年7月15日
所属クラブ:シント=トロイデン(ベルギー)
日本代表通算成績:35試合1得点1アシスト
谷口彰悟は、11月の代表活動を通じて大きな信頼を勝ち取ったと言っていいだろう。
ガーナ代表、ボリビア代表との2連戦で、いずれも3バックの中央でフル出場した谷口は、豊富な経験値に裏打ちされた状況判断で最終ラインに落ち着きをもたらした。
昨年11月には、アキレス腱断裂というキャリアを左右しかねない大怪我を負い、長期間のリハビリを強いられた。それでも、そこから見事に復帰して代表の舞台で以前よりも力強さを感じさせるほどのプレーを見せている。
さらに、前回のワールドカップ(W杯)を経験していることも大きい。試合の流れが大きく変化する局面を知る数少ない選手であり、最終ラインを牽引するリーダーとして適任だ。
谷口がこのままコンディションとパフォーマンスを高い水準で維持できれば、W杯のピッチに立つ姿が再び見られるはずだ。
鈴木淳之介(すずき・じゅんのすけ)

【写真:田中伸弥】
生年月日:2003年7月12日
所属クラブ:コペンハーゲン(デンマーク)
日本代表通算成績:4試合0得点0アシスト
今年6月に日本代表に初招集された鈴木淳之介は、代表4キャップ目にして早くも抜群の存在感を示し、森保ジャパンに大きなサプライズをもたらす選手となった。
14日に行われたガーナ代表との一戦では、3バックの左で先発出場。屈強なフィジカルを誇る相手選手にも動じない体の強さを披露した。
さらに試合終盤には左ウイングバックとして攻撃にも顔を出し、技術とセンスあふれるスルーパスを味方に供給するなど、複数ポジションでの対応力の高さも際立った。
元ボランチの経験を活かした高いビルドアップ能力も兼ね備えている為、攻撃の起点としても期待される。
怪我人が続出する最終ラインに現れた新星は、単なるメンバー入りにとどまらず、本大会でスタメンとして起用されても不思議ではない。
22歳という若さでありながら、いずれも高いレベルにある鈴木はブレイク候補としての潜在能力を十分に秘めている。
W杯の活躍次第では、日本代表の最終ラインを支える中心選手へと飛躍する可能性も大きく、注目が集まる存在だ。