来年に迫るFIFAワールドカップ(W杯)北中米大会への出場国も続々と決まり、世界中で話題になっている。各代表チームの現状は、どの国にとっても気になるものだろう。では、いま世界で最も市場価値が高いのはどこなのか。『transfermarkt』が算出したデータを基に、ランキング形式で紹介する。※メンバーは最新のもの[2/5ページ]
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4位:ブラジル代表

【写真:Getty Images】
総市場価値:9億1330万ユーロ(約1552億6100万円)
最新FIFAランキング:5位
最も市場価値の高い選手:ヴィニシウス・ジュニオール
ブラジル代表は世界で4番目に市場価値が高い代表チームだ。同代表の総市場価値は9億1330万ユーロ(約1552億6100万円)となっている。
2002年に行われた日韓ワールドカップ(W杯)から23年、ブラジル代表は今、危機的状況にあるといっていいだろう。
日韓大会の全勝優勝を最後にサッカー王国のW杯制覇はなく、長くチームを支えてきたネイマールが代表を離れている現在では、絶対的なリーダーも存在しない。
その結果、今回のW杯南米予選では今まで以上に苦戦を強いられてしまった。
最終成績は18試合を戦い8勝4分6敗の5位で、ギリギリだった。2023年には3連敗も喫している。
さらに、先月行われた日本代表との国際親善試合では、一時2点リードしながら逆転を許し、歴史的敗北を喫した。
同代表の復活には、レアル・マドリードに所属する2人のウインガーの活躍が必要不可欠だ。
ヴィニシウス・ジュニオールは1億5000万ユーロ(約255億円)、ロドリゴは8000万ユーロ(約136億円)で、ブラジルの市場価値トップ2となっている。
しかし、どちらもマドリーがUEFAチャンピオンズリーグ(CL)を制覇した23/24シーズンほどの爆発力を取り戻せていない。
特にロドリゴは深刻で、マドリーでレギュラーの座を奪われている。この状態が続けば、ブラジル代表にとっても大打撃だろう。
そんなロドリゴの地位を脅かすのが、チェルシーのエステヴァンになるのかもしれない。
「メッシーニョ」(小さなメッシ)ともいわれる18歳の神童は、プレミアリーグでも才能を発揮し、公式戦16試合4ゴール1アシストを記録している。
このまま結果を残していけば、6000万ユーロ(約102億円)の市場価値は順調に上昇していくだろう。
来年の北中米大会は、ブラジル代表にとって覚悟の大会となる。劇薬となるカルロ・アンチェロッティを招聘し、手札はすでに切っている。
歌を忘れたカナリア軍団が再び歌い出す瞬間は、訪れるのだろうか。