サッカー日本代表は2025年内の活動を終えた。鈴木淳之介や佐野海舟、早川友基らが新たに評価を上げるなど、来年のFIFAワールドカップ(W杯)に向けたサバイバルは激化している。一方で、期待されながらも、なかなか声がかからなかった選手も多い。今回は、2025年、結局招集なしに終わってしまった10人を紹介する。※データは11月24日時点の『Transfermarkt』を参照[4/5ページ]
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GK:高丘陽平(たかおか・ようへい)
生年月日:1996年3月16日
所属クラブ:バンクーバー・ホワイトキャップス(カナダ)
2025リーグ戦成績:37試合41失点
柏レイソルの小島亨介と同じく、森保ジャパンにおけるゴールキーパー(GK)3枠をめぐる熾烈な争いの“犠牲者”となっているのが高丘陽平だ。
2023年2月に海を渡った29歳の守護神は、カナダのバンクーバー・ホワイトキャップスFCで充実したキャリアを送りながらも、サッカー日本代表とは無縁の状態が続いている。
2014シーズンに横浜FCユースから同クラブトップチームへ昇格した高丘は、高い足元の技術を活かしたビルドアップ能力を武器とするモダンなGKとして知られるようになっていった。
その後にサガン鳥栖や横浜F・マリノスでもプレーすると、2023年2月にはカナダ行きを決断。自身初の海外挑戦に乗り出し、あえて厳しい環境に身を置いた。
ホワイトキャップスで正守護神の座を確保すると、高丘はカナディアン・チャンピオンシップ制覇(2023シーズン)に貢献。攻撃のリズムを生み出す足さばきはカナダでも異彩を放ち、最後尾に鎮座する高丘はチームに欠かせない存在となった。
だが、カナダからの猛烈アピールも、森保ジャパン入りにつながることはなかった。絶対的レギュラーの鈴木彩艶は別格として、2番手と3番手に割って入るのも容易ではなく、高丘のA代表キャップ数はいまだ0のままだ。
所属クラブで目覚ましい活躍をしながら、代表チームに全く招集されない。
この不条理は、たった1つのポジションを争うGKが背負う宿命でもある。高丘が森保ジャパンに選ばれる可能性は、今後も限りなく少ないと言えそうだ。
