サッカー日本代表は2025年内の活動を終えた。鈴木淳之介や佐野海舟、早川友基らが新たに評価を上げるなど、来年のFIFAワールドカップ(W杯)に向けたサバイバルは激化している。一方で、期待されながらも、なかなか声がかからなかった選手も多い。今回は、2025年、結局招集なしに終わってしまった10人を紹介する。※データは11月24日時点の『Transfermarkt』を参照[4/5ページ]
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GK:小島亨介(こじま・りょうすけ)
生年月日:1997年1月30日
所属クラブ:柏レイソル
2025リーグ戦成績:36試合33失点
柏レイソルの絶対的守護神である小島亨介は、一度もサッカー日本代表に招集されないまま2025年を終える。
今季、小島は安定したセービングと抜群のビルドアップ能力で柏をけん引し続けたものの、サムライブルーのユニフォームに袖を通す機会は訪れなかった。
ゴールキーパー(GK)3枠をめぐる熾烈な争いに割って入るのは、円熟期を迎えつつある28歳の守護神であっても容易ではなかった。
柏が2025明治安田J1リーグで優勝争いを演じることができたのは、最後の砦として控える小島の安定感によるものが大きい。
17位で何とかJ1残留を決めた昨季、柏のリーグ総失点数は「51」だったが、今季は「33」まで激減している。
失点数減少には様々な要素が絡んでいるが、小島の冷静さと確かなセーブ技術がチームの守備安定に寄与したのは間違いない。
柏での躍動が森保ジャパン入りにつながらなかったのは、先に述べたようにGK陣の競争が激しいからだ。
鈴木彩艶はFIFAワールドカップ(W杯)26メンバー入り当確として、残る2枠は常連組の大迫敬介と、7月のEAFF E-1サッカー選手権から招集され続けている早川友基で埋まりそうな雰囲気がある。
その点、11月シリーズでは怪我の鈴木に代わる新戦力を試す可能性もあったが、早川が先発に抜擢された。
シュートストップというGKの本分をしっかり抑えつつ、高い足元の技術で攻撃の起点にもなれる小島は、日本サッカー界有数の現代的な守護神だ。
2023年10月以降、森保ジャパンから遠ざかり続けている現状は、競争原理がはたらくスポーツでは仕方ないこととはいえ不条理の極みである。
