17年ぶりにJ1復帰を決めたジェフユナイテッド千葉【写真：松岡健三郎】

　2025明治安田J1昇格プレーオフ決勝が13日、フクダ電子アリーナで行われ、ジェフユナイテッド千葉が、徳島ヴォルティスを1-0で退け、J1リーグへの昇格を決めた。小林慶行監督体制3年目の今季、“6度目の正直”で悲願を達成。殊勲の1アシストを決めた髙橋壱晟が胸の内を明かした。（取材・文：石田達也）[2/2ページ]
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「これで上がれなければ“それまでだ”」

昇格プレーオフ後の日高大と田口泰士【写真：Getty Images】

「チームが戸惑っているような時期もありましたが、慶行さんになって、すごく変わった。千葉にとって本当に充実した3年間です」

　日々のトレーニングではプレーのクオリティを意識し、自分たちの姿勢をぶらさず挑み続けた。

「1年目はとにかく前への姿勢を出し、2年目はそれをぶれずにやり続けることが磨かれて、3年目はもっと大人になる感じでした」と毎年のアップデートを口にする。

　ハードワークや球際の戦い、粘り強い守備から前へ前へと突き進んでいく。泥臭いサッカーをいとわないチームがやっとJ1の壁を打ち破った。

「この1年間、プレーをしてきて、これで上がれなければ“それまでだ”と思ってやってきたので、思いの強さが実ったと思います」

　また、このチームの前身である古河電工サッカー部のDNAが今も残っている。小林慶行監督の懐刀である坂本將貴ヘッドコーチは継承されているものを次のように言う。

「“走る・戦う”部分は古河電工からのもの。今年、慶行が監督になってから合致したと思うんです。（イビチャ・）オシムさんがやっていた時の走るサッカーもそうですし、ここ3年間を考えると古河電工から積み上げてきたもの」

　ただ、これがゴールではないということを誰もが知っている。ここからが本当のスタートになる。

　16年の時が流れ、フクアリに誇らしく咲いた歓喜の花。選手、スタッフ、コーチ、監督、そしてサポーターは、この景色を忘れることはないだろう。

（取材・文：石田達也）

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