
2025年世界ベストイレブン【写真:Getty Images】
2025年もサッカー界は多くのトピックスであふれた。ルイス・エンリケ監督が率いるパリ・サンジェルマンがUEFAチャンピオンズリーグ(CL)で初優勝を果たし、2026年に控えるFIFAワールドカップ(W杯)に向けて各国の強化も進んでいる。今回は、2025年のサッカー界を彩った世界各国の選手からベストイレブンを厳選して紹介する。[3/6ページ]
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DF:アクラフ・ハキミ(モロッコ代表)

パリ・サンジェルマンのSBアクラフ・ハキミ【写真:Getty Images】
生年月日:1998年11月4日
所属クラブ:パリ・サンジェルマン(フランス)
2025年リーグ戦成績:20試合4得点2アシスト
2025年代表成績:6試合1得点3アシスト
2025年のアフリカ年間最優秀選手賞を受賞したアクラフ・ハキミは、世界最高の右SBの1人だろう。
積極的なポジションチェンジで相手チームを攪乱するルイス・エンリケのパリ・サンジェルマンにおいて、このモロッコ代表DFはピッチ上に複数いるかのような豊富な運動量で広いエリアをカバーした。
UEFAチャンピオンズリーグ(CL)を含む4冠を達成した2024/25シーズンの活躍は凄まじく、DFの選手ながら公式戦11ゴール16アシストを記録。30得点以上に関与した唯一のDFだった。
特にバロンドールを受賞したウスマン・デンベレとの相性が良く、2025年だけでフランス代表FWに5アシストを記録している。
スコアラーとしての能力も高く、CLでは準々決勝以降の5試合で3ゴールを決めて初のビッグイヤー獲得の立役者となった。
DFにとって重要な守備面での貢献度も高く、アスリート能力の高さを活かした無理の効く対応で、対峙した多くのウインガーをシャットアウト。ボールを奪ってからそのままドリブルで打開できる完璧なフルバックだ。
2025/26シーズンも高いパフォーマンスレベルを維持していたが、11月に行われたCLリーグフェーズ第4節バイエルン・ミュンヘン戦でルイス・ディアスと交錯の末に左足首を負傷。長期離脱を余儀なくされた。
DF:ヌーノ・メンデス(ポルトガル代表)

パリ・サンジェルマンDFヌーノ・メンデス【写真:Getty Images】
生年月日:2002年6月19日
所属クラブ:パリ・サンジェルマン(フランス)
2025年リーグ戦成績:25試合3得点4アシスト
2025年代表成績:8試合1得点3アシスト
パリ・サンジェルマンに所属するポルトガル代表DFヌーノ・メンデスは2025年に大ブレイクした選手の1人だ。
2022/23シーズンは筋肉系の怪我に悩まされた時期もあったが、UEFAチャンピオンズリーグ(CL)を含めた4冠を達成した2024/25シーズンはフル稼働。
CLではリーグフェーズ初戦からファイナルまで、サスペンションで出場停止だった1試合を除く16試合で先発出場した。
右SBのアクラフ・ハキミと同じくWG並みの攻撃性能が魅力の選手であり、4月に行われたアストン・ヴィラとの準々決勝では2試合で2ゴール1アシストと複数の得点に関与した。
この攻撃力以上に目立ったのが対人守備の巧さだ。
リーチの長さを活かした、伸びるような守備で世界屈指のウインガーをシャットアウト。CL決勝トーナメントでは、プレミアリーグで敵なしだったモハメド・サラーとブカヨ・サカを完封した。
PSGでの成長はポルトガル代表にも還元されており、2025年に行われたUEFAネーションズリーグでは、準々決勝以降の3試合で1ゴール2アシストを記録。
スペイン代表との決勝では、対峙したDFオスカル・ミンゲサをドリブルで完全に置き去りするスーパーゴールを叩き込み優勝の立役者となった。