
高校サッカーで無双もプロ入り後に苦戦する現役選手【写真:Getty Images】
“冬の風物詩”全国高校サッカー選手権大会では、これまで数多くのスター候補が活躍。大きな期待を背負ってプロ入りした選手も少なくない。しかし、大舞台で輝いた選手が、そのままプロで成功できるとは限らない。今回は、選手権で存在感を示しながらも、プロの世界で厳しい現実に直面している現役選手を5人取り上げる。[1/5ページ]
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GK:廣末陸(ひろすえ・りく)

ラインメール青森の廣末陸【写真:Getty Images】
生年月日:1998年7月6日
所属クラブ:ラインメール青森
出身高校:青森山田
廣末陸は、高校サッカー界屈指の強豪校である青森山田高等学校において、入学早々レギュラーに抜擢された逸材だ。
ポジションはピッチ上に1つしかないゴールキーパー(GK)。プロ入り後は輝かしい生活が約束されているように思えたが、現時点では期待されていたようなキャリアを歩んでいるとは言えない。
2014年に青森山田へ進学した廣末は、黒田剛監督(現:FC町田ゼルビア監督)から足元の優れた技術や的確なポジショニングを評価され、正GKの座を掴み取る。
廣末が最後尾に構えることで、チームの安定感は飛躍的に高まった。
3年時には全国高校サッカー選手権大会で大仕事を成し遂げる。
第95回大会の青森山田は、完成度の高いサッカーで決勝に進出。廣末は前橋育英高校との決勝戦で、高精度のキックと流れを引き込むビッグセーブを披露し、チームの5-0大勝に大きく貢献。青森山田は大会初制覇を成し遂げた。
高校卒業後、2017シーズンからはジュニアユース年代を過ごしたFC東京に加入。高校サッカー界のスターは、実力がものをいうプロの世界へと飛び込んでいった。
だが、廣末は2020シーズン終了後に退団するまで、FC東京のトップチームで出場機会を得ることができなかった。
2019シーズンにはレノファ山口FC、2020シーズンは町田に期限付き移籍したものの、その2年間の公式戦出場は1試合のみ。2021シーズンからは高校時代を過ごした本州最北端に舞い戻り、ラインメール青森FCでプレーしている。
青森では、PKキッカーを任されることもあり、現在はGKながら5年連続で得点中。テレビ番組にも取り上げられるなど、話題を集めている。
現在27歳となったかつての“超高校級GK”は、日本フットボールリーグ(JFL)で再起をはかっている真っ最中だ。