
レンタル先で成功した海外日本人選手【写真:Getty Images】
現在多くの日本人選手が、欧州クラブで活躍する時代になっている。その中でも、初の海外挑戦が“レンタル移籍”という選手も多くいる。しかし、すべての選手が、その移籍で成功するとは限らない。そこで今回は、Jリーグから海外クラブへレンタル移籍して成功を収めた日本人選手を紹介する。※成績、市場価値は16日時点。[3/5ページ]
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GK:鈴木彩艶(すずき・ざいおん)

シント=トロイデンVV時代の鈴木彩艶【写真:Getty Images】
生年月日:2002年8月21日(23歳)
レンタル移籍先:浦和レッズ→シント=トロイデン(ベルギー)
レンタル移籍期間のリーグ戦成績:22試合35失点(2023/24シーズン)
いまや、日本人GKとしてトップの活躍を誇る鈴木彩艶は、レンタル移籍を成功させた選手の一人である。
浦和レッズの下部組織で育った鈴木は、2019年にトップチームに昇格する。
しかし、GKというポジションの特性やJリーグ屈指のGK西川周作の存在もあって、出場機会を得るのは容易ではなく、加入後3年間で公式戦29試合しかピッチに立つことができなかった。
そんな状況を打開するために選んだのが、ベルギーのシント=トロイデンへのレンタル移籍だった。
2023年8月に選択したこの決断が結果的に、鈴木のキャリアを大きく押し上げることになる。
移籍後すぐに出番が回ってきた鈴木は、そのまま主力GKへとなっていく。
加入初年度から公式戦32試合に出場し、50失点と数字だけを見れば厳しい結果が並ぶが、クラブ内での評価は極めて高かった。
それらを証明するかのように、2024年2月には完全移籍の契約を結んだ。
そのわずか5カ月後には、キーパー大国でもあるイタリアのパルマへと移籍。さらに上のステージへとステップアップを重ね、同クラブでも絶対的守護神として高い評価を得ている。
そんな鈴木は、欧州渡航後からA代表のメンバーに選出されるようになり、現在は第1GKの座に君臨している。
日本国内で出番がなかったにも関わらず、国外へ挑んだ結果が、今の地位に繋がっていることを考えると、2023年のレンタル移籍の判断は、成功だったと言えるだろう。
現在、左手の骨折で戦列を離れている鈴木。約半年後に行われるFIFAワールドカップ(W杯)北中米大会までに万全の状態まで回復してくれることを祈るばかりだ。