元サッカー日本代表で、オランダ・フェイエノールトなどで活躍した小野伸二。観る者を魅了する華麗なプレーの陰には、たゆまぬ努力がある。現役引退後もサッカーのトレーニングをする傍ら、英語学習も続けているという。小野に英語学習を続ける理由を訊いた。(取材・文:加藤健一)[1/2ページ]
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オランダでの活躍と言語の習得
近年では珍しくなくなった若手の海外移籍だが、四半世紀前にそれができるのはごく一握りの才能だけだった。
当時はノウハウも今ほどなく、情報も少ない。その中で、小野伸二は日本人が海外で活躍するという道を切り拓いた1人だった。
小野が海を渡ったのは20歳のとき。2001シーズンの1stステージを終え、浦和レッズからフェイエノールトに移籍した。
開幕節から3試合はすべて途中出場。第4節で初めてスタメンに抜擢されると、ここから先発に定着した。瞬く間にチームの中心的存在となり、UEFAカップ制覇の立役者となっている。
日本にいるときに英語などの勉強は特別していなかったという。ただ、移籍から間もなく、オランダ語のインタビューに答えられるほどまで上達していた。
「オランダ語をマスターしたわけじゃないですけど、ある程度、インタビューが受けられるくらい勉強はしました。マンツーマンでレッスンをしてもらって、あとは本を自分で買って発音を練習してましたね」
小野伸二はなぜ言語を学ぶのか?「通訳を介すと…」
日本を、世界を驚かせる華麗な活躍の裏には、地道な努力がある。オランダ語で意思疎通ができるようになることで、ピッチ上での表現もできるようになっていく。
「通訳を介すと、自分が本当に言いたいことが言えなかったりする。受け取る側の違いはあるかもしれないですけど、自分の言葉で伝える方がいいと思っていた」
現地の言葉を学び、チームメイトやコーチングスタッフと直接コミュニケーションをとることの重要性を、小野は感じていた。
その経験は、およそ20年後にも活かされるようになる。2021シーズン、小野は3年ぶりに北海道コンサドーレ札幌に復帰すると、英語の勉強を本格的に始めた。
2012年途中から2年半近くオーストラリアのウェスタン・シドニー・ワンダラーズでプレーしていたが、それから10年近くが経ったこのタイミングでなぜ、小野は英語を勉強しようと思ったのか。
「何かを還元したい」海外での経験が小野伸二を英語学習へと駆り立てる
「自分が海外に行ったときに、スタッフやチームメイトが声を掛けてくれて、自分がサッカーできるようにスムーズに手助けしてくれた。日本語は相当難しい言葉だと思うので、少しでもスムーズに溶け込めるように、やってあげたいと思うようになった」
当時の札幌には元イングランド代表のジェイ・ボスロイドが在籍していた。
オランダ、ドイツ、オーストラリアと、それぞれ言語が異なる3つの国でプレーした小野は、その経験を活かそうと英語の学習に取り組んだ。
オンライン英会話コーチングサービス「イングリード」を活用した。イングリードは「人生最後の英語学習」をコンセプトに、専属コーチが伴走して英語習得へと導く。
「目標があるのも大きいが、コーチがやるべきことを整理してくれて、並走してくれるコーチの存在も大きい」
小野はこの度、イングリードのアンバサダーに就任。取材当日は、「アンバサダー就任式&新CM発表会」が行われた。小野が英語で質疑応答するコーナーが設けられた。
「世界のサッカーと繋がり続けること、そして何かを還元したい。いろいろな国から来た選手と自分の言葉で話すことの大切さを強く感じるようになった」



