
一体なぜ? スペイン代表では輝けなかったレジェンド5人【写真:Getty Images】
数々のタイトルを獲得してきたスペイン代表には、常に世界最高峰の才能が集ってきた。その一方で、クラブレベルでは伝説的な実績を残しながらも、輝く機会に恵まれなかった名手たちも存在する。なぜ彼らは代表に定着できなかったのか。今回は5人の選手をピックアップして紹介する。[3/5ページ]
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MF:ダニエル・パレホ

ビジャレアルのダニエル・パレホ【写真:Getty Images】
生年月日:1989年4月16日
所属クラブ:ビジャレアル
スペイン代表成績:4試合0ゴール0アシスト
36歳となったダニエル・パレホは、今もなお好調を維持するビジャレアルの中盤に欠かせない存在であり続けている。
ラ・リーガ歴代6位の通算547試合という圧倒的な出場記録を誇る司令塔は、リーグを代表するゲームメーカーとして長年君臨しながらも、スペイン代表ではほとんどキャリアを積まないままベテランの域へと到達した。
レアル・マドリードのカンテラ(下部組織)出身のパレホは、同チームの初代名誉会長でもあったアルフレッド・ディ・ステファノ氏から「最高傑作」と評されるなど、将来を期待された選手であった。
しかし、スターがひしめくトップチームでは出場機会を確保できず、2008年夏にクイーンズ・パーク・レンジャーズ(QPR)へレンタル移籍。翌年にはスペイン復帰を決断し、マドリード近郊を本拠地とするヘタフェへ完全移籍で加入した。
この移籍が、結果的に彼のキャリアを大きく前進させることになる。
以降、着実に評価を高めたパレホはラ・リーガ屈指のゲームメーカーへと成長。特にバレンシアでは長年にわたりキャプテンを務め、公式戦通算383試合に出場するなどクラブの象徴的存在となった。
それでも代表の扉は完全には開かなかった。
足りなかったのは実力ではなく、時代の巡り合わせという運だった。
中盤にはセルヒオ・ブスケツ、チアゴ・アルカンタラが存在し、さらに次代を担う存在としてロドリが頭角を現した。
ポゼッションサッカーを継承するスペイン代表において、ポジション争いは常に世界最高レベルの競争となっていた。
ラ・リーガで歴代屈指の出場数を積み重ねながら、メジャー大会への出場経験がないという事実は一見すると意外にも映る。
しかしそれは同時に、スペイン代表が長年にわたり世界最高峰の中盤を維持してきた証でもある。
今も歴史に名を刻み続けるパレホの歩みは、黄金期以降も続くスペインサッカーの層の厚さを静かに物語っている。