
一体なぜ? スペイン代表では輝けなかったレジェンド5人【写真:Getty Images】
数々のタイトルを獲得してきたスペイン代表には、常に世界最高峰の才能が集ってきた。その一方で、クラブレベルでは伝説的な実績を残しながらも、輝く機会に恵まれなかった名手たちも存在する。なぜ彼らは代表に定着できなかったのか。今回は5人の選手をピックアップして紹介する。[4/5ページ]
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MF:ガビ

アトレティコ・マドリードで活躍したガビ【写真:Getty Images】
生年月日:1983年7月10日
主な所属クラブ:アトレティコ・マドリード、レアル・サラゴサ
スペイン代表成績:なし
アトレティコ・マドリードのキャプテンとして数々のタイトル獲得に貢献し、クラブの黄金期を支えたガビ。ラ・リーガ通算429試合に出場した名MFは、年代別スペイン代表ではプレー経験を持ちながらも、A代表へ招集されることのないままキャリアを終えている。
アトレティコのカンテラ(下部組織)で育ったガビは、若手時代にヘタフェで1シーズン、さらにレアル・サラゴサで4シーズンにわたり経験を積み、着実に実力を磨いた。
その後アトレティコへ復帰すると、中盤の心臓部として存在感を確立。通算10シーズンにわたりプレーし、クラブ史に名を刻むレジェンドの一人となった。
とりわけ転機となったのが、2011年12月に指揮官へ就任したディエゴ・シメオネとの出会いである。
強度と組織力を重視する指揮官のスタイルにおいて、献身性と戦術理解に優れたガビは不可欠な存在だった。
主将としてチームを束ね、アトレティコをヨーロッパ屈指のクラブへ押し上げた中心人物の一人となった。
そのキャリアを象徴するのが圧倒的な継続力だ。
ラ・リーガで15シーズンにわたりプレーし、負傷による欠場がわずか1試合のみという事実は、彼の高いプロ意識を物語っている。
派手さこそないものの、チームのバランスを支え続けた縁の下の力持ちだった。
しかし、スペイン代表から声が掛かることはなかった。
当時のスペインは次々と新たな才能が台頭し、代表入りのハードルが極めて高かった時代である。
中盤にはセルヒオ・ブスケツやシャビ・アロンソといった世界最高峰の選手が君臨しており、ガビほどの実績を持つ選手であっても、その壁はあまりにも高かった。
招集外の選手だけで代表チームがもう一つ作れるとも言われた当時のスペイン。その層の厚さこそが、ガビが代表と縁を結べなかった最大の理由だったと言えるだろう。
それでも、アトレティコでの功績が色あせることはない。
ピッチで示し続けた献身と闘志は、これからもクラブの歴史とともに語り継がれていくはずだ。