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コラム 3時間前

アーセナル、2冠のキーマンは意外な人物!? サカを輝かせるために不可欠な役割とその根拠【分析コラム】

ウェストハムに勝利したアーセナル
ウェストハムに勝利したアーセナル【写真:Getty Images】



 プレミアリーグ第36節、ウェストハム・ユナイテッド対アーセナルが現地時間10日に行われ、アウェイチームが0-1で勝利した。この試合で今後のアーセナルのキーマンとなったのが、右SBとして途中出場したクリスティアン・モスケラだ。ベン・ホワイトの負傷による緊急事態の中、若きスペイン人DFに託される重要な役割とは。(文:前島大晟)[2/2ページ]

クリスティアン・モスケラに求められるプレーとは?

 昨夏、スペインのバレンシアから移籍金1500万ユーロ(約28億円)でイングランドの名門にやってきたモスケラは、今季リーグ戦における出場が18試合。そのうちの8試合がスタメン出場と、まだ定位置を掴めているわけではない。

 そんなバレンシア産DFが、キーマンになるといった根拠は2つだ。

 まず1つは、先述した通りホワイトが担っていたサカへのサポート、つまり攻撃参加が1番の重要ポイントだと筆者は考える。

 SBの攻撃のタスクとして、「ウィングの選手の近くもしくは追い越す動き」と「あえてウィングに寄らないでドリブルの邪魔をしない」というサポートの仕方がある。

 モスケラは、この後者のプレーが求められるのではないだろうか。



 かつてサッカー日本代表が、三笘薫をサイドで1対1の局面を作り出させる戦術をとっていた。

 アーセナルにもそれを置き換えることができる。

 右サイドのウィングを務めるプレミアリーグ屈指のアタッカーであるサカは、シュート・パスはもちろん、ドリブルも一級品。彼にボールが回るか回らないかで同チームの攻撃の質が大きく変わってくる。

 実際、今試合では結果を残せなかったサカだが、復帰戦となったフラム戦と5日に行われたCL準決勝と2試合連続で得点をマーク。攻撃に違いを作れる選手であることは間違いない。

 アーセナルの背番号3が、どれだけサカに気持ちよく攻撃させるかによって、チームの攻撃が活性化されるか決まってくる。

ベン・ホワイトよりも期待できる能力

 もう一つ求められているプレーとして、対人戦があげられる。つまり相手ウィンガーに対する守備対応だろう。

 モスケラの本職はCBで、攻撃的なプレーより守備的なプレーをアルテタ監督は期待している。

 その対人戦の強さが、ホワイトとの大きな差だろう。

 残りの日程を見てみると、第37節にバーンリー、最終節にクリスタル・パレス、そしてCL決勝でパリ・サンジェルマン(PSG)との試合を控えている。

 各チームの左ウィングを見てみると、ジェイドン・アンソニー(バーンリー)やタイリック・ミッチェル(C・パレス)、ジェレミ・ピノ(C・パレス)、フヴィチャ・クヴァラツヘリア(PSG)といった強力な選手たちが揃っている。



 これらの選手を抑えなければ、失点に繋がってしまう可能性が大いにある。

 モスケラだが、データサイト『Sofa Score』によるとウェストハム戦でのデュエル勝利数は5回のうち2回と過半数を下回っており、79分にはサマーフィルに簡単にかわされてしまい、イエローカードが提示されてしまった。

 とはいえ、191㎝の体格にスピードを兼ね備えた現代型のCBであるため、守備面においてはホワイトより期待できる能力は持っているに違いない。

 プレミアリーグで最も失点数の少ないアーセナルに、さらなる守備固めをすることができれば、2つのタイトルが手に入る可能性がさらに上がることは確かだ。

 残りの3試合、ホワイトが開けた右SBの穴を埋めるモスケラの活躍に要注目したい。

(文:前島大晟)

【著者プロフィール:前島大晟】
2002年生まれ、茨城県出身。2025年3月に大学を卒業後、フットボールチャンネル編集部に入社。水戸ホーリーホックのイベントをきっかけに小学2年生からサッカーを始める。小学3年生から地元のドリブル専門スクールに入り、ネイマールに憧れながらサイドハーフとして高校3年生までプレー。現役引退後からJリーグや海外サッカーを見るようになり、主に鹿島アントラーズとプレミアリーグを追っている。かつての夢は教師で、教員免許も取得したが、現在はFチャンにすべてを捧げる。

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【了】
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