エジプト代表は現地時間3日、FIFAワールドカップ2026・ラウンド32でオーストラリア代表をPK戦の末に下した。その舞台裏が話題となっている。PK戦を前に選手たちがノートパソコンでレアル・マドリードの試合映像を確認していたことを、イギリスメディア『TNT Sports』やスペイン紙『AS』が伝えた。
エジプト代表、PK戦直前にレアル戦を分析 相手GKライアンの癖を見抜く
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1-1のまま120分を終えた一戦では、オーストラリアのトニー・ポポヴィッチ監督がPK戦直前の119分、GKパトリック・ビーチ(メルボルン・シティ)に代えて経験豊富なマシュー・ライアン(レバンテ※7月からフリー)を投入。
W杯でPK戦のためだけにGKを交代させたのは史上2度目で、前例は2014年ブラジル大会準々決勝。オランダ代表のルイス・ファン・ハール監督がGKヤスパー・シレッセンに代えてティム・クルルを投入すると、クルルがPKを2本ストップし、チームをベスト4進出へ導いた。
しかし、今回はその奇策は実らなかった。
PK戦を前に、エジプトの選手たちはノートパソコンを囲み、レアル対レバンテの試合映像を確認。映し出されていたのは、FWキリアン・エムバペがPKを決めたシーンだった。
その理由は、ライアンの分析だった。エジプトはPK時の立ち位置や動き、飛ぶ方向などを把握するため、映像をチェックしていたとみられる。
周到な準備は結果にも表れた。エジプトは5人全員がPKを成功させ、オーストラリアを撃破。キャプテンのモハメド・サラーは3人目のキッカーとしてパネンカを成功させた。
サラーは試合後、「誰かがパネンカを蹴るなら自分しかいないと思った。自分は他の選手より経験があるし、みんなに自信を与えたかった。あれが自分にとって最後のワールドカップになるかもしれないと思った」と振り返った。
一方のオーストラリアは、1人目のハリー・サウターがクロスバーを越え、18歳のルーカス・ヘリントンもバーに直撃させて失敗。ポポヴィッチ監督は「今は失敗した選手たちに何を言うか考える時ではない。彼らをとても誇りに思っている。不運にも、私たちはここで大会を去ることになった」と選手たちを擁護した。
エジプトは同国史上初となるW杯決勝トーナメントでの勝利を挙げ、ベスト16進出を決めた。周到な映像分析と冷静なPKが、歴史的勝利を呼び込んだ。
