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「泣き虫」と呼ばれる名将。スカローニ監督が築いたアルゼンチン代表の強さを英メディアが特集

text by 編集部 photo by Getty Images

アルゼンチン代表を率いるリオネル・スカローニ監督
アルゼンチン代表を率いるリオネル・スカローニ監督【写真:Getty Images】



 アルゼンチン代表を率いるリオネル・スカローニ監督は、選手たちから「ジョローナ(泣き虫)」という愛称で呼ばれているという。その感情を隠さない姿こそが、現在のアルゼンチン代表を支える大きな強みになっていると『The Athletic』が特集している。

アルゼンチン代表を率いるリオネル・スカローニ監督のチームマネジメント

 2022年カタールワールドカップ決勝のフランス代表戦。試合前のロッカールームでスカローニ監督は重要なミーティングを行う予定だった。しかし、アンヘル・ディ・マリアへの指示を伝えた後、感極まって言葉を詰まらせ、涙を流してしまう。

 「もう話せない、パブロ……」

 そう口にし、アシスタントコーチのパブロ・アイマール氏へ話を引き継ごうとしたが、アイマール氏も涙で続けられず、最終的にはワルテル・サムエル氏がチームミーティングを締めくくったという。

 選手たちは今でもその出来事をからかい、スカローニ監督を「泣き虫」と呼んでいる。しかし、本人はその性格を隠そうとはしていないようだ。


 北中米W杯でも、アルジェリア代表との初戦でリオネル・メッシがハットトリックを決めた際には涙を流し、エジプト代表との決勝トーナメント1回戦で劇的な逆転勝利を収めた後も、「選手たちは本当に素晴らしい。感情が込み上げてしまう」と声を詰まらせていた。

 感情を表に出す指揮官とは対照的に、アルゼンチン代表は今大会でも勝負強さ見せつけている。だが、その強さは戦術だけではないという。

 スカローニ監督はフォーメーションやシステム以上に、選手同士の信頼関係を重視。「選手をチェスの駒ではなく、一人の人間として接する」ことを信条に掲げてきた。ロッカールームの雰囲気づくりや、チーム全員でアサード(アルゼンチン式バーベキュー)を囲む時間も、結束を深める大切な要素と考えているようだ。

「ピッチで起こることだけが全てではない。チームを築くことができれば、もっと強くなれる」

 そう語るスカローニ監督の下で、アルゼンチンは2022年カタールW杯、コパ・アメリカ2021と2024年を制覇。今大会も連覇を目指し、準決勝でイングランド代表との大一番に臨む。

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