
フランス代表FWジャン=フィリップ・マテタ【写真:Getty Images】
FIFAワールドカップ(W杯)北中米大会の準決勝、“事実上の決勝”とも言われたフランス代表対スペイン代表の一戦は、スペイン代表に軍配が上がった。強力な攻撃陣を誇るフランス代表は最後までゴールを奪えず、無得点で大会を去ることとなった。
マテタではなく、なぜドゥエ?
今大会強力な“個”の力を武器に準決勝まで勝ち進んできたフランス代表は、ここまでの6試合でキリアン・エンバぺ、ウスマン・デンベレ、ミカエル・オリーズの3人を固定で先発起用し、左WGはデジレ・デュエとブラッドリー・バルコラの2人で回す形をとってきた。
各国リーグで突出したテクニックで活躍するアタッカー陣が揃っていることもあって、今大会16得点と驚異的な得点数を記録していた。
しかし、スペイン代表戦ではノーゴール。2025年3月以来となる無得点での敗戦となった。
データサイト『SofaScore』によると全体を通して、支配率44%、シュート10本、パス成功数395本と決してボールを握れなかったわけではない。
ただ、一番の武器であるカウンターの機会は、全くなかったと言っていい。
また、ビルドアップやアタッキングサードでの個人技の打開も苦労している印象があった。
そんな中、ディディエ・デシャン監督は57分、ブラッドリー・バルコラを下げてデジレ・デュエを投入した。
この状況でもなお、同じく足元で違いを作るタイプの選手をピッチに送った。
結果として大きな変化を作ることなく、そのまま試合は終わった。
この57分の交代策を、ドゥエではなく、ジャン=フィリップ・マテタを起用し、エンバぺを左WGにしていたら、どうだっただろうか。
192cmと大柄な体格とプレミアリーグで培われた圧倒的なフィジカルを活かし、ロングボールを多用した戦術に切り替えていたら、もっと攻撃の起点が作れていた。
スペインCBのアイメリク・ラポルテは、足元の技術には長けている。一方で、フィジカルや対人守備にはやや不安要素があり、マテタのような大型FWをぶつければ、空中戦やフィジカル勝負で付け入る余地もあったはず。
その弱点を突くことができれば、深い位置でボールを保持する時間が長くなっていたに違いない。
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