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エンソを売ったのに“後釜”が消えた…。チェルシーを襲った移籍最終日の大誤算

マンチェスター・シティに移籍したエンソ・フェルナンデス
マンチェスター・シティに移籍したエンソ・フェルナンデス【写真:Getty Images】



 チェルシーは移籍市場最終日、MFエンソ・フェルナンデスを英国史上最高額タイとなる移籍金でマンチェスター・シティへ放出した。その一方で、後釜として獲得目前だったMFラミン・カマラの移籍が土壇場で破談。さらに、その背景には別の移籍交渉が複雑に絡んでいた。チェルシーを襲った締切日の“大混乱”とは。

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エンソ売却と同時に進んでいた“後釜”獲得

 マンチェスター・シティは1日、チェルシーからアルゼンチン代表MFエンソ・フェルナンデスを獲得した。

 英『Sky Sports』によると、移籍金は1億2500万ポンド。昨夏にリヴァプールがアレクサンデル・イサク獲得に支払った金額に並ぶ、英国史上最高額タイの大型移籍となった。

 当然、主力MFを手放すチェルシーも後釜を探していた。

 白羽の矢を立てたのが、モナコに所属する22歳のセネガル代表MFラミン・カマラだ。

 同メディアによれば、チェルシーはカマラの移籍についてモナコと4700万ポンドで合意。6年契約を結ぶ予定で、クラブ間では書面上の合意も交わされていたという。

 ところが、移籍市場が閉まる直前になって状況は一変する。

 モナコが突然、カマラを売却しないことをチェルシー側へ伝えたのだ。


すべてを狂わせた複雑過ぎる“玉突き移籍”

 なぜ、成立目前だった取引が突然ひっくり返ったのか。

 発端は、モナコFWフォラリン・バログンをめぐるエヴァートンとの交渉だった。

 英『Sky Sports』によると、エヴァートンは当初、バログン獲得でモナコと合意していた。しかし、メディカルチェックで問題が浮上し、並行してマンチェスター・ユナイテッドのFWジョシュア・ザークツィー獲得へ動いた。

 すでにFWベトをフィオレンティーナへ放出していたエヴァートンだったが、ユナイテッドはザークツィーへのオファーを拒否した。

 一方、バログン売却が不透明になったモナコは、代わりにカマラを売却する方針へ転換。そこでエンソの後釜を探していたチェルシーが動き、4700万ポンドでクラブ間合意に達したという。

 しかし、ここから再び状況がひっくり返る。

 同メディアによれば、ザークツィー獲得に失敗したエヴァートンは、モナコとバログンの条件を再交渉。移籍成立の見通しが立ったことで、今夏は1選手のみを売却する意向だったモナコは、合意済みだったカマラのチェルシー移籍を撤回した。

 これにより、エンソをマンチェスター・シティへ放出したチェルシーは、予定していた後釜を失うことになった。

 さらに英『talkSPORT』によると、以前からカマラに関心を示していたリヴァプールは、このタイミングで、今夏に移籍が実現しなければ2027年夏に獲得へ動く可能性があることを選手とモナコ側に伝えていたという。

 直接的な破談理由ではないものの、これがモナコの売却見送りを後押しした可能性はある。

 そして、この騒動にはさらなるオチが待っていた。

『Sky Sports』によれば、エヴァートンとモナコはバログンの移籍について4000万ポンドで話を進め、期限延長のための書類も提出していた。

 しかし最終的には、バログン本人が心変わりし、移籍を取りやめたという。

 つまり、エヴァートンはベトを放出しながら後釜のバログンを獲得できず、チェルシーもエンソを放出しながら後釜のカマラを確保できなかった。モナコもカマラとバログンの両方を残した一方、売却益は得られなかった。

 なお、チェルシーにはカマラ獲得が破談した時点で、エンソのマンチェスター・シティ移籍を取りやめる選択肢もあったという。それでも、一度交わした約束を守る形で移籍を成立させた。

 1つの移籍交渉が別の移籍を動かし、それがさらに別の取引を破談させる。移籍市場最終日らしい、複雑な“玉突き事故”となった。

(文・金山悠吾)

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