韓国代表MFイ・ガンインがアトレティコ・マドリード移籍後すぐに結果を残したことで、日本代表MF久保建英との比較が再び活発になっている。ともに2001年生まれの左利きで、若くしてスペインで評価を高めてきた2人だが、現在のプレースタイルやチームで担う役割は大きく異なる。果たして、本当にイ・ガンインは久保に“差をつけた”のか。昨季のスタッツや両者への評価をもとに、その違いを紐解く。(文:小澤祐作)[2/2ページ]
イ・ガンインと比較する必要はないが…
イ・ガンインが久保より優れているのか。それとも久保の方が上なのか。
単純な優劣をつける前に、まず理解すべきなのは、似た経歴を持つ2人が、現在ではまったく異なる方法で試合に影響を与える選手になっているということだ。
ただ、イ・ガンインと比較する必要性がないとはいえ、久保が危機感を持たなければならないのは事実だろう。
ダビド・シルバのアドバイスも受けながらプレーしたソシエダ1年目、久保はリーグ戦だけで9ゴール4アシストという立派な成績を残した。
しかし、それ以降は負傷なども相まってゴールとアシストともに減少。ソシエダ自体も当初より勢いを失っており、かつて近づいていたはずのビッグクラブ移籍がどんどんと遠のいているのは明らかだ。
FIFAワールドカップ2026(W杯)でも不運ながらインパクトを残すことができず、今季も第3節にして早くもスタメン落ちを経験。今のところ前シーズンを上回るようなアピールはできていない。
「久保がイ・ガンインに差をつけられた」
こうしたコメントが出てくるのは、久保に対する期待感が大きいからだ。キャリアという点では、確かに停滞している印象は否めない。しかし、まだ25歳。進化を遂げる上で残されている時間は十分にある。
同じ2001年生まれの左利きとして、長く比較されてきたイ・ガンインと久保。似た経歴を歩みながら、今ではまったく異なる武器でトップレベルを生き抜いている。
25歳を迎えた2人の“競争”は、むしろここからが本番なのかもしれない。
(文:小澤祐作)
【著者プロフィール:小澤祐作】
1997年生まれ、神奈川県出身。高校卒業後、専門学校で編集・ライティングのノウハウを学び、2017年よりフットボールチャンネル編集部に所属。2024年からは編集長を務める。国内、海外サッカー問わず執筆した記事は星の数ほど。心のクラブはACミラン、アイドルはパオロ・マルディーニ。サッカー歴10年の中でDF以外やったことがないが、記事は守りよりも攻めたものを好む。
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