
アストン・ヴィラ、補強診断【写真:Getty Images】
今夏のプレミアリーグで最も移籍市場での出入りが多かったのがアストン・ヴィラだ。主力の大量流出があった中でも有望株を確保した。昨夏はほとんど動かなかった中で、今夏の激動とも言える補強には、どのような意図があり、チームの課題を解決するものだったのだろうか。「獲得」「放出」「計画性」「バランス」「コスパ」の5項目を各20点、計100点満点で採点する。(文:安洋一郎)[2/2ページ]
アストン・ヴィラ、補強総合評価
補強評価:A(85点/獲得18・放出16・計画性16・バランス18・コスパ17)
今夏のアストン・ヴィラの補強診断は「A評価」とした。
当然ながら「放出」が目立つ移籍市場になったが、再投資として獲得した選手の「将来性」と「質」は間違いないものがある。マンザンビやエンバイェのような即戦力としても期待できるトッププロスペクトを確保しつつ、ジャクソンやゴメス、アーロン・ワン=ビサカのようなプレミアリーグで実績がある若い選手を獲得できたのも高く評価できる。
執筆時点では、新加入選手で印象的な活躍を披露しているのは鈴木とジャクソン、ゴメスの3名のみだが、エメリの慎重な適応が実を結べば、今以上に「獲得」が高い評価となる可能性もある。
「放出」に関しては戦力ダウンが否めないことは間違いない。ただ、その中でも可能な限りは移籍金の回収には成功し、チームとして課題であったスカッドの高齢化と給与の削減には成功した。
アストン・ヴィラは人件費の高騰に伴い、UEFAの財務規則に違反をしたとして処分を受けており、これも今夏の放出を後押しする要因となったと考えられる。
「計画性」としては、想定内と想定外の2つのケースがあっただろう。
最も市場価値が高かったロジャーズの放出や30歳を超えていたディニュ、エミ・マルティネスの放出は計画内だった。一方で、実際の選手補充が後半に集中したこと、契約延長オファーを出していたティーレマンスとコンサ・ワトキンスの放出は想定外ではあり、これらのことを考えれば16点が妥当なラインだろう。
大規模な整理を図ったことに伴い「バランス」は非常に良い。
長らく本職の右SBが1人しかいなかったところにワン=ビサカという実力者を獲得したのは大きい。各ポジションで2人以上計算できる選手がいる上に、失われた「経験値」というものを考慮してバイエルン・ミュンヘンからレオン・ゴレツカを獲得するなど、要所ではベテランも加えた。
従来は若い選手の方が、移籍金が高騰する傾向にある中で移籍金を支払って獲得した8選手のうち6選手を市場価値を下回る額で獲得できた「コストパフォーマンス」も高く評価できる。
新たな若いチームが完全な適応をみせるのには時間がかかるかもしれないが、ポテンシャルを考えると、昨季以上に強力なスカッドへと進化する可能性を秘めている。
(文:安洋一郎)
ASTON VILLA
アストン・ヴィラ
移籍情報2026/27
※移籍情報はプレミアリーグ公式サイトをもとに作成。
【著者プロフィール:安洋一郎】
1998年生まれ、東京都出身。高校2年生の頃から『MILKサッカーアカデミー』の佐藤祐一が運営する『株式会社Lifepicture』で、サッカーのデータ分析や記事制作に従事。大学卒業と同時に独立してフリーランスのライターとして活動する。現在は『フットボールチャンネル』をはじめ複数のwebメディアや欧州名鑑などに寄稿。12歳からアストン・ヴィラを応援し、プレミアリーグを中心に海外サッカー全般を追っている。Xアカウント:@yoichiro_yasu
プレミアリーグ2026/27|試合日程・結果・順位表・得点ランキング・日本人選手・移籍情報
プレミアリーグ歴代優勝チーム一覧|優勝回数ランキングと過去の王者
プレミアリーグ移籍情報|全20クラブ加入・退団【2026/27シーズン】
【了】

