
リヴァプール、補強診断【写真:Getty Images】
昨夏、4億8313万ユーロ(約893.7億円)もの移籍金を投じたリヴァプールだったが、無冠に終わり、プレミアリーグでも5位と結果を残せなかった。今季からはボーンマスで結果を残したアンドニ・イラオラを新監督に招聘。再出発を図るクラブは今夏も2億6960万ユーロ(約489.7億円)を投じたが、果たして昨季からの課題は解決されたのだろうか。「獲得」「放出」「計画性」「バランス」「コスパ」の5項目を各20点、計100点満点で採点する。(文:安洋一郎)[2/2ページ]
リヴァプール、補強総合評価
補強評価:D(49点/獲得13・放出8・計画性7・バランス10・コスパ11)
今夏のリヴァプールの補強診断は「D評価」とした。
「獲得」に関しては、個々の選手の能力に疑いはない。すでにCBのジャケはコナテの穴を埋めているほか、アラウホも本職ではない右SBで攻守両面に機能している。ムニョスも両サイドで躍動しており、バルコラも前方にスペースがある局面でのカウンターに強い選手だ。
しかし、全体として左に偏った「スカッドバランス」の悪さは深刻な課題だ。監督や選手たちの対応力によってカバーできているものの、編成として現場を十分に助けられているとは言い難い。
「放出」も、余剰戦力の整理を中途半端に終えたことで評価を下げた。ロバートソンの後釜を確保できず、昨季は構想外だったツィミカスを再びスカッドに組み込まなければならない状況は、編成面における大きな問題だ。
昨夏のヒューズ、今夏のエドワーズの退任によって、「計画性」は厳しい評価となった。もちろん、フロントの人事だけで補強戦略のすべてを説明することはできない。
しかし、2年続けてチーム編成の中心人物が入れ替わり、その間に右WGや左SBといった明確な補強ポイントを埋められていない現状を見ると、長期的な設計図が共有されているとは言い難い。
この問題を解決するうえでは、SDの後任を誰にするかが重要なポイントになる。しかし、その決定権を持つフットボール部門のCEOも不在となっており、早急に上層部の体制を固める必要がある。
「コストパフォーマンス」においても、バルコラに1億2500万ユーロ(約231億円)の移籍金を投じた一方で、選手層の薄さという課題を残していることを踏まえると、高く評価することはできない。
いびつなスカッドをイラオラや選手たちがどこまでカバーできるか。補強という意味では49点という厳しい評価になったが、裏を返せば、今季のリヴァプールは「補強で解決できなかった問題を、監督の手腕でどこまで解決できるか」が問われるシーズンでもある。
ビッグクラブ初挑戦となるスペイン人指揮官にとっては難関だが、ボーンマスで証明した修正力を発揮できれば、この歪みを強みに変える可能性も残されている。
(文:安洋一郎)
LIVERPOOL
リヴァプール
移籍情報2026/27
※移籍情報はプレミアリーグ公式サイトをもとに作成。
【著者プロフィール:安洋一郎】
1998年生まれ、東京都出身。高校2年生の頃から『MILKサッカーアカデミー』の佐藤祐一が運営する『株式会社Lifepicture』で、サッカーのデータ分析や記事制作に従事。大学卒業と同時に独立してフリーランスのライターとして活動する。現在は『フットボールチャンネル』をはじめ複数のwebメディアや欧州名鑑などに寄稿。12歳からアストン・ヴィラを応援し、プレミアリーグを中心に海外サッカー全般を追っている。Xアカウント:@yoichiro_yasu
プレミアリーグ2026/27|試合日程・結果・順位表・得点ランキング・日本人選手・移籍情報
プレミアリーグ歴代優勝チーム一覧|優勝回数ランキングと過去の王者
プレミアリーグ移籍情報|全20クラブ加入・退団【2026/27シーズン】
【了】

