
レアル・マドリードFWキリアン・エムバペ【写真:Getty Images】
レアル・マドリードに所属するフランス代表FWキリアン・エムバペが、中国で猛烈な批判を浴びている。なぜ、自身を「独裁者」になぞらえたインターネット上のジョークへの言及が、これほど大きな騒動に発展したのか。[2/2ページ]
ラ・リーガまで謝罪。中国市場の重要性
影響はエムバペ個人にとどまらない。
中国の国営テレビはラ・リーガの試合放送を停止。ラ・リーガも中国のファンに謝罪する事態となった。
ラ・リーガにとって、中国は10年以上にわたって開拓してきた重要な海外市場だ。2014年に中国に拠点を設置し、現地でのファン獲得や商業活動を積極的に展開してきた。
さらに、2026年8月には中国移動傘下の咪咕(Migu)と、2029/30シーズンまでの4年間にわたり、毎季全380試合を配信する契約を締結。中国市場への長期的な投資を続けている。
こうした放送停止が大きな経済的損失につながった前例もある。前出のNBAの香港問題をめぐる騒動では、中国国営テレビがNBAの中継を停止。NBAは翌年2月、中国市場に関連して数億ドルを超える収入減を明らかにしていた。
今回の放送停止がラ・リーガにどこまで影響するかは不透明だが、巨大な中国市場との関係悪化は、リーグにとって無視できない問題だ。
エムバペ自身も27日、発言が軽率だったことを認め、中国の人々に謝罪した。
発端は、自身の影響力を皮肉ったネット上の冗談だった。しかし、中国で多くの企業の広告塔を務めてきたエムバペは、今度はその影響力の大きさによって深刻な反発に直面した。
今回の騒動は、世界中に市場を広げてきた現代サッカーが、各国の政治的・文化的な事情とも無縁ではいられないことを浮き彫りにしたのではないだろうか。
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