ワールドカップ(W杯)2026開幕まで、残り3カ月を切った。本来であれば、全ての参加国が本大会へ向けて準備を進める段階であり、国際サッカー連盟(FIFA)は安全に運営できるよう体制を整える時期である。しかし、時間がない中で問題が山積みだ。それでもFIFAのビクター・モンタグリアーニ副会長は問題なく実施できると自信を深めている。シンガポール紙『ザ・ストレーツ・タイムズ』が26日に報じた。
今回のワールドカップも問題なし?
すでに日本代表をはじめとして多くの国が本大会出場を決めており、残すは欧州プレーオフと大陸間プレーオフから選ばれる。
昨年12月にグループリーグの組み合わせを決める抽選会が実施されたため、ほとんどのチームは対戦国が判明している。
例えばグループGは、ベルギー、エジプト、イラン、ニュージーランドという組分けになった。
このうちベルギー、エジプト、ニュージーランドの3カ国は、仮想イランとして国際親善試合の対戦相手を決めているチームもあるだろう。
しかし、そのイランが、W杯不参加の危機に直面している。
米国がイスラエルと共に2月28日、イランに対して大規模な軍事作戦を実施したことで、イランと開催国の一つである米国との関係が悪化。
イランは該当試合の米国開催に関して、メキシコ開催への変更をFIFAに求めているが、実現には至っていない。
そして、安全が確保されないことを理由に、イランのスポーツ省は敵対的とみなす国へ、代表チームが渡航することを禁止した。
それによってイランがW杯に出場できるかできないか不透明な状況になっており、FIFAは早急な対応を迫られている。
また、これだけでなく米国のドナルド・トランプ大統領が、観光客に過去5年間のSNS情報を求める方針を示したこと。
特定の国籍を持つビザ申請者に対して高額な保証金を要求する「ビザ保証金試験プログラム」を実施することも、事態を複雑化させている。
ただ、モンタグリアーニ副会長は、どれも大きな問題だと捉えていないようだ。
「W杯の現実として、これまでFIFAが開催してきた全ての大会には、常に地政学的な問題がつきまとってきた。例外はない。
例えば1978年のアルゼンチン大会を振り返ってみればいい。当時は軍事政権下にあった。
現在はあらゆることが拡大して見える時代だ。
SNSであれ、メディアの報じ方であれ、その影響で問題がより大きく見えているに過ぎない。
これまで我々はどんな問題も対処してきたし、これからも対処していくだけ。
結局のところ、これまでのW杯と同じように、6月11日にキックオフの笛が鳴れば、人々は他のことを忘れ、試合そのものに集中するようになるだろう」と述べている。
果たして、6月に開催されるW杯は何事もなく開幕し、無事終わることができるのだろうか。
