開幕から未勝利が続くバレンシア【写真:Getty Images】
ラ・リーガ第4節、バレンシアはホームでバルセロナに0-5で大敗。開幕戦でスコアレスドローに終わって以降、リーグ戦3連敗を喫した。迷走が続くクラブに対する不満の声は日に日に大きくなっており、早急な立て直しが必要な状況だ。今季初のベンチスタートとなった佐藤龍之介もまた、難しい環境での戦いを強いられている。
断然お得なセットプランも登場「U-NEXTサッカーパック」に加入[PR]
5バックは機能せず

先制点を含む2ゴールの活躍で大勝に貢献したラミン・ヤマル【写真:Getty Images】
バレンシアの本拠地・メスタージャが、クラブへの怒りに包まれた。
終始バルセロナに試合を支配され、終わってみれば5失点。守護神ストレ・ディミトリエフスキの奮闘がなければ、さらに失点を重ねていてもおかしくはなかっただろう。
バレンシアを指揮するカルロス・コルベラン監督は、この日も5バックを選択。バルセロナの攻撃力を警戒し、まずは試合を壊さないことを優先した采配だった。
しかし、そのプランは開始わずか6分で崩壊する。フェルミン・ロペスの浮き球のパスに対し、ぺペルがあっさりとラミン・ヤマルの背後への抜け出しを許すと、冷静に決められ、いとも簡単に先制点を奪われた。
その後もバレンシアはバルセロナに主導権を握られ続けた。ブロックを敷いてカウンターを狙うはずが、そのカウンターすら繰り出せない。ひたすら押し込まれる展開が続いた。
ここまで磐石の戦いを見せるバルセロナを相手に、勝機が薄いことはバレンシアニスタの多くも感じていたことだろう。それでも、メスタージャでは勇気を持って立ち向かい、攻めに出る姿勢を見せなければならない。
しかし、今季のコルベラン監督が体現するフットボールからは、その姿勢が一向に見えてこない。腰の引けた5バックで守りに入りながら、易々と失点するバレンシアを見て、応援する気になれないサポーターが出てくるのも無理はない。
クラブに向けられる激しい批判

激しいブーイングを浴びせるバレンシアのサポーター【写真:Getty Images】
試合前、バレンシアのチームバスがメスタージャに到着すると、集まったサポーターからはコルベラン監督やフロント、選手たちに対するブーイングや抗議のチャントが飛んだ。
そしてこの日は、バレンシアのオーナーであるシンガポール人実業家ピーター・リム氏の息子、キアト氏にとって、会長就任後初めてメスタージャでリーグ戦を観戦する機会となった。
スペイン紙『MARCA』によると、キアト氏はバレンシアの選手たちが乗るチームバスに同乗し、メスタージャ入り。
その一方で、ゴール裏ではクラブへの抗議が行われた。応援団は試合開始から19分間、スタンドへの入場を遅らせ、クラブの現状に対する不満を目に見える形で示した。
19分に応援団がスタンドへ戻ると、メスタージャには
「Corberán, dimisión!(コルベラン、辞任しろ)」
「Directiva, dimisión!(フロント、辞任しろ)」といったチャントが響いた。
さらに、0-5で大敗を喫した試合後には、スタジアムの外にもサポーターが残ってクラブの経営やチームの成績に対して抗議。緊迫した空気に包まれた。
佐藤龍之介が直面する問題

バルセロナMFペドリとマッチアップするバレンシアの佐藤龍之介【写真:Getty Images】
そんな混乱の中で、海外初挑戦の佐藤龍之介もまた、難しい状況に置かれている。
今季初のベンチスタートとなった佐藤は、3点のビハインドを追う62分からピッチへ投入された。しかし、完全にバルセロナに試合を支配された状況では、目立ったプレーを発揮することができないまま試合は終了した。
FIFAワールドカップ2026(W杯北中米大会)を制したスペイン代表の選手を数多く擁する、ラ・リーガ屈指の強豪を相手に、厳しい洗礼を浴びた格好だ。
それでも、スペインでプレーするにあたって、最高峰のレベルを肌で体感できたことは、これからのシーズンで大きな糧になるはずだ。
一方で、現在のバレンシアが抱える問題の大きさを考えれば、佐藤にとっても決して心中穏やかではない。
コルベラン監督は、海外初挑戦となる佐藤にここまで出場機会を与えてきた。その指揮官に対する批判が強まっている現状は、佐藤にとっても決して無関係ではない。仮に今後、監督交代という事態になれば、新指揮官の下で改めて自らの立場を築いていく必要がある。
だからこそ、佐藤自身も一刻も早くゴールやアシストといった目に見える数字を残し、チームの勝利に直結する働きを見せる必要がある。
クラブを取り巻く状況は厳しい。それでも、その環境の中で結果を残すことができれば、佐藤の立場をより強固なものにすることにもつながるはずだ。
【関連記事】
バレンシアMF佐藤龍之介、今季初の先発落ち バルセロナ戦途中出場も現地辛口評価、チームは最下位転落「攻撃で何ももたらさなかった」
バルセロナ、敵地でバレンシアに5発圧勝 FWヤマルが2ゴール、開幕から17得点4連勝で“単独首位”に MF佐藤龍之介は途中出場
ラ・リーガ2026/27 注目5クラブ全日程・配信予定|久保建英・佐藤龍之介
【了】
