
コモ1907 セスク・ファブレガス監督【写真:Getty Images】
セスク・ファブレガス監督率いるコモ1907が、クラブ史上初のUEFAチャンピオンズリーグ(CL)で鮮烈なスタートを切った。現地時間10日のリーグフェーズ第1節でRBライプツィヒに4-1で大勝。7年前までイタリア4部にいたクラブは、なぜここまで強くなったのか。その躍進を支える選手たちに注目する。
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CL初戦で4人がゴール。ニコ・パスは2アシスト
ホームで迎えたクラブ史上初のCL。その記念すべき一戦で、コモはライプツィヒを圧倒した。
15分、FWタソス・ドゥヴィカスが中央へ送ったボールを相手DFが処理しきれず、こぼれ球を拾ったMFマルティン・バトゥリナが決め、クラブのCL第1号となる先制点を記録した。38分には、今度はバトゥリナのパスからドゥヴィカスが決め、前半だけで2点のリードを奪った。
後半に入っても勢いは止まらない。54分にはMFニコ・パスのパスからFWアサン・ディアオが3点目。58分に1点を返されたものの、終了間際には再びパスのアシストからMFマクシモ・ペローネがネットを揺らし、4-1で試合を締めくくった。
4得点を挙げたのは、バトゥリナ、ドゥヴィカス、ディアオ、ペローネとすべて異なる選手。バトゥリナは1得点1アシスト、パスも2アシストを記録した。
しかも、これは一夜限りの爆発ではない。コモは今季のセリエAでも開幕から2勝1分と無敗を維持しており、直前のジェノア戦では4-1で大勝。今回のCL初戦を含め、今季の公式戦は4試合で3勝1分と負けなしだ。
ニコ・パスだけじゃない。各国の実力者が揃うコモ
現在のチームを象徴する存在が、背番号10を背負う22歳のニコ・パスだ。
レアル・マドリードの下部組織で育ったアルゼンチン代表MFは、2024年夏にコモへ加入。現地メディアから「最後の10番」とも評される創造性あふれるプレーで攻撃をけん引し、今やセスクのチームに欠かせない存在となっている。
もちろん、現在のコモはパスだけのチームではない。
今回のCLでクラブ史上初ゴールを決めた23歳のバトゥリナはクロアチア代表。21歳のディアオも高い突破力を備え、攻撃陣の一角を担っている。
さらに前線にはイタリア代表のモイーズ・キーン、中盤には同じくイタリア代表のサムエレ・リッチ、最終ラインにはブラジル代表のヤン・コウトや、チェルシーから加入したトレヴォ・チャロバーらも名を連ねる。
そして、こうした選手たちを生かしているのが、セスクが植え付けた明確なスタイルだ。
後方から丁寧にボールをつないで主導権を握りながら、ボールを失えば高い位置から積極的にプレスをかける。技術のある選手を揃え、相手に合わせるのではなく、自分たちから試合を支配しようとするサッカーを志向している。
誰もが知るスーパースターを並べたチームではない。それでも、各国代表クラスの選手や将来性豊かな若手が各ポジションに揃っていることが、現在のコモの強みとなっている。
7年前は4部。セスクとともに欧州最高峰へ
そんなコモは、2019年にはセリエD、つまりイタリア4部で戦っていた。
その後、クラブは着実にカテゴリーを駆け上がり、2022年にはセスクが選手として加入。現役引退後も指導者としてクラブに残り、現在は監督としてチーム作りを担っている。
2024年には21年ぶりとなるセリエA復帰を達成。そして昨季は4位に入り、ついにクラブ史上初となるCL出場権を手にした。
初めて立ったCLの舞台で、ライプツィヒを相手に4得点。そのすべてを異なる選手が奪ったことは、現在のコモの選手層と勢いを象徴する結果だった。
7年前まで4部にいたクラブは、セスクのもとで今や欧州最高峰の舞台でも注目を集める存在となっている。