
RB大宮アルディージャのカプリーニと関口凱心【写真:Getty Images】
公式戦5試合未勝利だったRB大宮アルディージャが、ヴァンフォーレ甲府に5-1で大勝した。ボールを保持しながらも、守備を固めた相手の攻略に苦しんでいた大宮。この日は支配率で上回りながら5得点を奪った。引いた相手を攻略する壁を、ひとつ越えたのか。大勝の意味と残された課題を考える。
月額最安値で視聴するならDMM×DAZNホーダイ[PR]
ボールを握っても勝てない。開幕3連勝後に直面した壁
明治安田J2リーグ第8節が9月26日に行われ、RB大宮アルディージャはNACK5スタジアム大宮でヴァンフォーレ甲府と対戦し、5-1で大勝した。公式戦6試合ぶり、リーグ戦では5試合ぶりの白星。開幕からの無敗を4勝4分に伸ばし、首位ベガルタ仙台と勝ち点1差の2位に浮上した。
開幕直後の大宮は圧巻だった。リーグ3連勝に天皇杯2回戦の勝利を加え、公式戦4連勝。データサイト『Sofascore』によると、リーグ3試合の支配率はアルビレックス新潟戦46%、FC今治戦39%、北海道コンサドーレ札幌戦48%と、いずれも相手にボールを持たせていた。
ボールを奪ってから素早くゴールへ向かう形がはまり、リーグ3試合で8得点。ゴール期待値(xG)の合計5.64を大きく上回る、決定力の高さが光った。
しかし、第4節の湘南ベルマーレ戦からは様相が変わる。大宮がボールを保持し、守備を固めた相手の攻略に苦しむ試合が続いた。
湘南戦から甲府戦前までの公式戦5試合(YBCルヴァンカップのガイナーレ鳥取戦を含む)では、支配率が66〜83%に達した一方、結果はリーグ戦の4分けとルヴァンカップの1敗。ボールを握っても、勝利につなげられなかった。
さらに、甲府戦前のリーグ3試合では、シュートの半分以上がペナルティエリア外から放たれていた。ゴール前を固められ、遠目からのシュートに頼る場面が増えていた。加えて、勝利のなかった公式戦5試合のうち3試合で先制を許し、追いかける展開を強いられた。守備を固める相手への対応が、大宮の課題として浮かび上がっていた。
ヴァンフォーレ甲府戦では包囲網を突破
リーグ第5節のブラウブリッツ秋田戦に至っては、前半のうちに相手側に退場者を出したものの、ゴール前の堅固な守備を最後まで崩せなかった。
甲府戦も、支配率60%と大宮がボールを握る展開になった。序盤から押し込む展開を作るも、最初の決定機を甲府に作られてしまう。
16分にショートカウンターから内藤大和がGKトム・グローバーとの1対1を迎える。アンカー・加藤玄のプレッシャーが間に合ってシュートは枠を外れたが、1点ビハインドになってもおかしくないシーンだった。
その後も甲府に厚いブロックを作られ、これまでと同様に持たされながら切り替えのときに空いているスペースを突かれるという展開を強いられる。ただ、今回は包囲網を突破できた。
28分、後方からのロングフィードをカルリーニョス・ジュニオが受け、ボールをキャリーする。しかし数メートル進んだ段階では1対4と数的不利。人数を揃えて対応しようとする甲府に対し、大宮も徐々に人数をかけて攻め込む。
甲府の戻りが遅かった影響もあり、加藤玄がバイタルエリア付近でボールを持てた。そこから左サイドを駆け上がる関口凱心に展開すると、ペナルティエリア中央にクロスが上がる。これにカプリーニがファーサイドから頭で合わせ、大宮が先制に成功した。
40分にも関口のアシストからカルリーニョスが追加点。50分には同選手がPKを沈めた。さらに83分に泉柊椰、後半アディショナルタイムには小林柚希がネットを揺らし、5得点を積み上げた。
先制できれば必勝
先制点をあげられれば大宮は滅法強く、甲府戦を含む公式戦10試合においてファーストゴールを記録した4試合は必勝である。相手が前がかりにならざるを得ないので、強みである対人とボール奪取が活きる。
56分から出場したカウアン・ディニースは、泉と小林のゴールをいずれもアシストし、インターセプトもチーム最多の4回を記録した。加藤玄はデュエルで7勝2敗と競り合いに強さを示し、敵陣でのパスも29本中26本を成功。球際と組み立ての両面でチームを支えた。
もっとも、課題がすべて解消されたわけではない。甲府に14本のシュートを許し、先述のように決定機も作られており、グローバーのセーブも「4」を記録。点差が開くことでオープンな展開になったことが原因と見られるが、0-0の段階でピンチを招いてしまった点は懸念される。
それでも、この1勝の意味は大きい。今季リーグ戦で、大宮が支配率で相手を上回った試合に勝利したのは初めてだ。ボールを保持しながら勝ち切った経験は、引いた相手への攻略に自信を与えるだろう。
次節は10月4日、アウェイでテゲバジャーロ宮崎と対戦する。相手の守り方に応じて好機を作り、再び勝利につなげられるか。壁を越える一歩を確かな前進にできるかが問われる。
なお、宮崎は今季のリーグ戦で序盤に保持する戦い方で試合を進めていたが、相手にボールを持たせるスタイルに切り替えてから目下3連勝中だ。一歩を踏み出した大宮の試練は続く。
【関連記事】
RB大宮アルディージャ衝撃移籍の狙い。マギージェラニー蓮の真意。下の世代に伝えるメッセージは「こんな選手もいるよ」【コラム】
「本当に悩みました」西尾隆矢がRB大宮アルディージャへの移籍を決断した理由。「ここでまたセレッソに残るって判断したら…」
RB大宮アルディージャ 移籍情報2026
【了】
