なでしこジャパン(サッカー日本女子代表)は2日、アジア競技大会決勝で北朝鮮女子代表と対戦し、PK戦の末に勝利を果たした。来年のFIFA女子ワールドカップへ向けた“サバイバルレース”で、評価を上げて、海外組との融合へ合格点を与えられた選手は誰なのか。今回は、アジア競技大会で評価を上げた選手を考察する。
なでしこジャパン、アジア競技大会で評価を上げたのは?
まず、デビュー戦から史上初となる5試合連続のゴールを記録し、大会7得点で得点王に輝いたFW神谷千菜は、一番評価を上げた選手と言える。
決戦こそ得点がなかったものの、北朝鮮戦では前線で体を張り、積極的な姿勢を見せていた。
得点だけでなく、持ち前のポジショニングセンス、動き出しの良さ、ワンタッチで合わせるプレーなど、その力を存分に発揮。
今のなでしこジャパンのFW陣には“いないタイプ”のFWで、11月と12月のブラジル戦で試す価値があるだろう。
また、2025年12月以来の招集となった中嶋淑乃は、左サイド(ウィング)のスペシャリストがいない今のなでしこジャパンに必要と言える。
アジア競技大会では、4試合で3ゴール1アシストをマーク。
得意のドリブルで左サイドを制圧し、多くのチャンスを創出していた。
アジア勢以外の国の選手に、そのドリブルが有効となれば、W杯出場も見えてくるはず。ブラジル戦でも見たい選手だ。
中盤のポジションは、長谷川唯、長野風花、谷川萌々子など競争が激しいが、成宮唯と塩越柚歩もアジア競技大会で評価を上げた。
成宮は慣れない右サイドのポジションでも、中央に入りながらゲームメイクをし、攻撃的な特徴を活かしてチャンスを創出。
インサイドハーフでは、無尽蔵のスタミナで相手にプレッシャーを与え、チャンスとなれば、ゴール前で決定的な仕事もできる。
さらに、塩越はアンカー、インサイドハーフ、サイドと今大会は様々なポジションでプレー。
ポリバレント性を見せつつ、パスの技術の高さは、今大会のメンバーの中でも頭ひとつ抜けている。
31歳の成宮と28歳の塩越は経験も豊富で、W杯でも力になれる選手であり、ブラジル戦で試したいところだ。
なでしこジャパンの左サイドバックは、本職という意味では現在、北川ひかるのみだ。
手薄な左サイドバック、そしてウィングとしても期待できる桑原藍の存在は大きい。
まだ22歳とポテンシャルを秘めている桑原は、今大会2アシストを記録。
初戦のタイ戦では、途中出場ながら正確無比なクロスボールで宝田沙織のゴールをアシストした。
鋭い縦パス、左足での正確なキック、さらにはドリブル突破など、自身の存在価値を発揮。
167cmという長身に加え、左利きのサイドアタッカーとして貴重な存在だ。
この5人に加えて、慣れないアンカーのポジションで新境地を見せた30歳のFW上野真実も試したいところ。
落ち着きのあるプレーで、チームに安定感をもたらし、チャンスとなれば決勝戦のようにゴールを決めることができる。
なでしこジャパンらしい連係とパス回しを体現するために、上野をW杯前に招集してもいいだろう。
欧州遠征でアジア競技大会の選手は招集されていないが、11月と12月のブラジル戦で何人が選出されるのだろうか。
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