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J2 2026.10.6 18:31

浦和レッズに下克上なるか? RB大宮アルディージャが“さいたまダービー”に持ち込むJ2トップの「こぼれ球奪取力」

text by 編集部 photo by Getty Images
浦和レッズ対RB大宮アルディージャ
天皇杯3回戦・浦和レッズ対RB大宮アルディージャ【写真:Getty Images】



 天皇杯3回戦の浦和レッズ対RB大宮アルディージャが、10月7日にNACK5スタジアム大宮で行われる。公式戦では9年ぶりとなる“さいたまダービー”。【4-3-3】を基本とする両者の対決で、J2の大宮はどこに勝機を見いだせるのか。※各スタッツはJリーグの公式データより

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J2最高の「こぼれ球奪取力」を示せるか?

 両チームは8月にプレシーズンマッチで顔を合わせているが、公式戦での対戦は2017年以来となる。カテゴリーの異なる隣町のライバルが、一発勝負でぶつかる。

 戦術面で注目したいのは、両チームが【4-3-3】を基本としている点だ。大宮はアンカーの前にインサイドハーフ2人を配置。一方、曺貴裁監督が率いる浦和も、『Transfermarkt』の分類では今季J1の8試合中6試合を同じ形で開始している。互いに基本布陣で臨めば、【4-3-3】同士のミラーマッチとなる。

 同システムを採用する多くのチームがそうであるように、アンカーに入る選手は攻守のキーマンとなる。シーズン開幕後に浦和へ移籍した瀬古樹は、加入以降中盤で違いを作り続けており、デュエルで強さを見せながら、配球でもリズムをもたらしている。

 一方の大宮では加藤玄が同ポジションを担い、攻守で重要なタスクを果たしている。相手へのプレッシングや対人で強さを見せ、押し込んだ局面では敵陣でタクトを振るう一方、最終ラインまで下りてカバーリングする場面もある。

 大宮の強みを示すのが、リーグ戦9試合終了時点で358回を記録したこぼれ球奪取数だ。1試合平均41.9回で、総数、平均ともにJ2全体4位。8節時点ではトップだった。浦和は総数273回、平均34.1回でJ1の11位となっている。

 もちろん、対戦相手の水準が異なるため、数字だけで単純な優劣は付けられない。それでも、イーブンな局面でボールを回収し続けてきた実績は、大宮が浦和に対抗するうえで注目すべき武器になる。

 攻撃の手数も多い。シュート132本はJ2・3位、枠内シュート45本とチャンスクリエイト108回は同2位。クロス146本、ドリブル116回はリーグ最多だ。最初の仕掛けを止められても、周囲がこぼれ球を拾って攻め直せれば、浦和の守備に繰り返し対応を迫ることができる。



改善傾向の浦和

 浦和は開幕8試合でJ1最多タイの18失点を喫している。一方、大宮は今季公式戦11試合で5勝5分け1敗。そのうち先制した4試合はすべて勝利している。

 浦和相手にも先制点を奪えれば、前がかりになる相手に対して大宮の対人の強さを発揮しやすくなる。こぼれ球を拾い、二次攻撃につなげる回数を増やせるか。それが下克上へのひとつのポイントになりそうだ。

 もちろん、浦和も開幕直後と同じ状態ではない。

 8試合で18失点しているものの、そのうち13失点は開幕から4試合で喫したもの。直近4試合では5失点まで減少しており、守備面には明確な改善傾向が見える。

 曺貴裁監督はこれまで、強度の高いプレッシングや切り替え、対人戦を重視したチームを作ってきた。一方、浦和にはボール保持で違いを生み出せる選手も多い。その両者のバランスが、9月に入ったあたりから徐々に見え始めている。

 リーグ屈指のゲームメイカーであるサミュエル・グスタフソンも、第8節の東京ヴェルディ戦で今季初出場。選手層という点でも、浦和の選択肢は増えつつある。



大宮には山本桜大が復帰

 それでも、大宮にもポジティブな材料がある。

 頼もしい得点源が戻ってきた。山本桜大が4日のリーグ第9節・テゲバジャーロ宮崎戦で、第1節以来となる8試合ぶりのリーグ戦出場を果たした。

 百年構想リーグの地域リーグラウンドでは10得点を記録し、チームメイトの泉柊椰と並んでゴールを量産したアタッカーだ。

 宮崎戦では66分からピッチに入り、69分には泉との連係から左サイドの崩しに関与。終了間際には自身も決定機を迎えた。周囲とつながって好機をつくり、フィニッシュにも加わる山本の復帰は、攻撃の手数を確保できている大宮にとって大きい。

 先発か途中出場かにかかわらず、得点力のある選手を送り出せる意味は大きい。浦和の圧力を外した先で、山本の決定力を生かす場面をつくれるか。

 今季公式戦では、先制した4試合をすべて勝っている大宮。ただ、シーズン開幕前まで含めると、先制しながら勝ち切れなかった試合がひとつある。それが8月に行われた浦和とのプレシーズンマッチだ。

 大宮は先制した後、一度追いつかれながら再び勝ち越したが、終盤に同点とされて2-2で終了した。

 9年ぶりの公式戦となる“さいたまダービー”。天皇杯でも両者が基本形を選べば、再び【4-3-3】同士のミラーマッチになる。J1でも屈指のタレントを擁する浦和か、それともJ2で培ってきた回収力と攻撃の手数をぶつける大宮か。今度は勝敗を決する一戦となる。

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