オンライン取材に応じるなでしこジャパンの狩野倫久監督【画像:スクリーンショット】
アジア競技大会3連覇を達成したなでしこジャパン(サッカー日本女子代表)は、日本時間10月10日にハイチ代表、14日にドイツ代表と対戦する。欧州遠征に向けてフランスで始動した狩野倫久監督が6日、オンライン取材に応じ、国内組を中心に戦ったアジア大会から、主に海外組で臨む今回の2試合に向けた狙いを語った。
海外組中心の欧州遠征でさらなる上積みへ
アジア大会では大場朱羽を除きWEリーグの選手たちでチームを編成し、3大会連続となる金メダルを獲得。一方、今回の遠征ではイングランドやドイツ、イタリア、アメリカなどでプレーする海外組の選手が多く名を連ねた。メンバー構成は大きく変わったが、狩野倫久監督が掲げる姿勢に変化はない。
「なでしこジャパンとして、目の前の試合に勝っていくということ、その力強さを持って、1試合1試合をこなしていくということに変わりはありません」
アジア大会優勝という結果を受けても、狩野監督が見据えるのは次の試合で勝利を積み重ねていくこと。その上で、ハイチ、ドイツという異なるタイプの相手に対し、今回のメンバーでさらなるチームの成熟を目指す。
「しっかりとまずは自分たちがゲームに対して受けて立たずに、自分たちがアグレッシブに主導して、ゲームをこなしていくために、何が必要か、自分たちが何をどのように追求していくのかを、ピッチの上でも擦り合わせていく必要があると思います」
10月の欧州遠征では、世界ランキング47位のハイチと3位のドイツと対戦する。ランキングだけを見れば差はあるものの、狩野監督はハイチについても、フランスリーグなどで活躍する選手を擁し、現在はピア・スンドハーゲ監督の下で再構築を進めていることから「そんな簡単なゲームにはならない」と警戒。さらに、その先の11月からはブラジルとの対戦も控えている。
「ハイチ、またドイツ、その次にあるブラジルも含めて、トータル4試合があるわけですけども、そこの部分を踏まえた試合構築が1つポイントになる」
そして、今回から新たに石井正忠コーチがスタッフに加わる。攻撃を主に担当しながら、これまで鹿島アントラーズやタイ代表監督としての指導経験を活かして攻守のタクティカルな部分でもサポートする役割を担う。
「石井コーチが持っている経験値も含めて、そういった部分における、ゲームに対する様々な観点でサポートしていただけるところは大いにあると思います」
アジア大会では、コーチングスタッフがそれぞれの役割を担いながらも、枠を超えて議論を重ね、チームの勝利のために取り組んだことが優勝につながったと振り返る。今回も石井コーチを含めたスタッフが一体となり、「チーム力、総合力を上げていく」ことを狙う。
また、アジア大会で躍動した国内組についても、狩野監督は「ラージグループに入ってるのはもう間違いありません」と明言。実際にアジア大会での活躍を評価され、大場朱羽は今回の遠征に追加招集された。
「アジア競技大会という目の前の大会の中で、1か月近くその活躍も見ていましたので、よりそれをダイレクトに感じながら、今回の遠征に招集をさせていただいた。
競争が激化してくるのは、残りのキャンプを見ていくうえでも1つ1つの活動、1つ1つのトレーニングで、我々にとっては非常に重要なポイントになりますし、選手にとっても重要なポイントになってくると思います」
国内組が今後さらに競争に割って入るためには、WEリーグでの日常が重要になる。
「WEリーグでの活躍、日常での活躍があると、もうなでしこジャパンとして活動したわけですから。我々としては海外組、国内組と、わけ隔たりなく見ている」
アジア大会3連覇で示した国内組の可能性を踏まえ、今度は海外組を中心としたメンバーで世界と向き合う。来年のワールドカップを見据え、なでしこジャパンは欧州でさらなる完成度を追求していく。
(取材・文:竹中愛美)
【関連記事】
なでしこOGが見たなでしこジャパン対韓国「前半はなぜうまくいかなかったかって…あれですよ」
優勝に導くセーブ! なでしこジャパンGK大場朱羽が圧巻のPKストップ! アジア競技大会3連覇に大きく貢献
「フットボールのディテールを追及する」なでしこジャパン狩野倫久監督、10月欧州遠征でW杯へ強化
【了】
