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試合中に観客席から突き落とされたファンが瀕死の重体。犯人は”弟の敵”

text by 編集部 photo by Getty Images

ベルグラーノ
ベルグラーノのサポーター【写真:Getty Images】

 現地時間15日に行われたアルゼンチン1部のベルグラーノ対タジェレス戦で、観客席のスタンドから突き落とされたファンが重体に陥る事件が発生した。アルゼンチン紙『クラリン』などが伝えている。

 ともにコルドバを本拠地とするベルグラーノとタジェレスのダービーマッチで、事件はハーフタイムに起きた。一人の男性ファンが周囲の数名から殴られたあと体を持ち上げられ、スタンドの下の段へと突き落とされる様子が映像に捉えられている。男性は病院へ搬送されたが、脳死状態に陥ったことを警察が認めたと報じられている。

 突き落とされたのは26歳のエマヌエル・バルボ氏。この試合ではサポーターの衝突を避けるためホームのファンのみ入場が認められていたが、タジェレスサポーターである同氏が紛れ込んでいたことで標的になったのではないかとみられていたようだ。

 だが被害者の父親は、衝撃の事実をアルゼンチン『カデナ3』に語っている。息子は観客席で“弟の敵“に出会い、その仲間たちに突き落とされたのだという。

 エマヌエル氏は2012年に14歳だった弟を交通事故で亡くしており、その加害者の一人であるオスカル・ゴメスを観客席で見つけて口論になったとのこと。「卑怯者のゴメスは自分で身を守るのではなく、周囲の友人たちをけしかけて息子を攻撃させた。『あいつはタジェレスサポーターだからやってやれ』と言ったんだ」と父親は話している。父親や友人によればエマヌエル氏は実際にはベルグラーノのサポーターだという。

「あいつは私の息子を一人殺した。もう一人も奪おうとしている」と父親は悲痛な思いを口にしている。

【了】

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