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現地時間4月6日に行われたプレミアリーグ第31節トッテナム戦に敗れたサウサンプトンが、プレミアリーグ史上最速での2部降格を決めた。ここまで積み上げた勝ち点はわずか「10」。なぜ彼らは“史上最弱“のクラブの一つになってしまったのだろうか。この歴史的な低迷の理由について分析する。(文:安洋一郎)
サウサンプトンがプレミアリーグ史上最速での降格

【写真:Getty Images】
17年ぶりに“プレミアリーグ史上最弱”のチームが上書きされるかもしれない。
プレミアリーグ昇格プレーオフを経て、今シーズンにトップカテゴリーへ復帰したサウサンプトンだったが、第31節終了時に史上最速で2部降格が決定した。
32試合を消化した本稿執筆時点では勝ち点「10」に留まっており、2007/08シーズンにダービー・カウンティが記録した史上最低の勝ち点「11」を下回る可能性がある。
ここまで最初から希望がなかったクラブは珍しい。シーズン開幕が絶望の始まりだった。
開幕節のニューカッスル戦では、相手DFが28分に退場し、前半に数的優位となる絶好のチャンスを得た。しかし、安易なビルドアップのミスから失点して完封負け。この時点でほとんどの人が降格の可能性を感じていたのではないだろうか。
今季のサウサンプトンを象徴するのが、開幕戦を筆頭に“流れを相手に渡すミス”の多さ。ここまでミスが失点に直結した数はリーグワーストの「19」。得点数「23」、失点数「77」、PK献上数「9」も全てワーストと残留できる要素が何ひとつなかった。
彼らは久々にプレミアリーグ昇格を果たした訳ではない。2022/23シーズンまで11年連続で競争力の激しいトップリーグに残り続けていた。
なぜ、そんなチームが“史上最弱”の称号を譲られそうになるほど、散々な状態に陥っているのだろうか。この歴史的な低迷の原因について探っていこう。